血便が鮮血色なら痛くなくても病院へ,原因はストレスだけじゃないはず

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トイレに行って用をたしたら便器が真っ赤に染まっていた。

こんな経験をされた方は、さぞかしゾッとされたことでしょう。

便に血が混じって出ることを血便【けつべん】と呼びます。

血便が出るのは、消化管のどこかで出血がおこっていることが原因です。

消化管は、文字どおり消化そして吸収を担当する臓器です。

すべての臓器は栄養がないと働くことができませんから、栄養を吸収する機能のある消化管はすべての臓器の中で最も大切な臓器と言っても過言ではありません。

そんな消化管から出血がおこっているということは一大事です。

血便が出たら、決して自己判断することなくすぐに病院へ行きましょう。

 

ところで、血便と一口に言っても真っ赤な血便からドス黒い血便まで色の違いがあります。

実は、これは出血が起きている部位の違いによってもたらされるものなのです。

そして、消化管は全長10mもの長さがある臓器ですから、そのなかで発生する病気も多彩です。

 

そこで今回は、血便を引き起こす消化管の病気について詳しく解説していきます。

 
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なぜ血便が出るのか原因を解説

冒頭でもお伝えしましたが、血便が出るのは消化管のどこかで出血が起こっているからです。

消化管は、口から始まり食道、胃、小腸、大腸と1本の管になっています。

ここで食べ物を消化、吸収しているのですが、さまざまな病気によって出血することがあります。

この出血によって弁に血が混じることを専門的には下血【げけつ】というのですが、一般的には血便と呼ばれることも多いです。

本記事内では血便という呼び方に統一してお伝えしていこうと思います。

血便が鮮やかな赤色であったり、黒っぽかったり色の違いがあるのは、出血がおこっている場所の違いによってもたらされるものであることはすでにお伝えした通りです。

具体的には、下行結腸よりも肛門側の出血なら鮮血便となります。

血便 鮮血 下行結腸

ちなみに鮮血便とは、鮮やかな赤色の便のことを言います。

一方で、上行結腸よりも口側で出血がおこっていれば黒っぽい色になります。

上行結腸 血便 鮮血

血液が黒っぽくなるのは胃液と混ざることによって引き起こされます。

ですから、胃に比較的近い場所で出血がおこっていれば、黒色の血便となります。

反対に、胃からは遠く肛門の近くで出血がおこっていれば鮮血便になるというわけです。

 
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血便が鮮血色なら肛門近くに病気があるはず

鮮血便が出るということは、下行結腸、S字結腸、直腸、肛門周囲のどこかで出血があるということです。

これらの部位で発生しやすい病気について解説していきます。

 

肛門周辺の病気と聞くと、「痔」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

実は、痔には3つの種類があります。

痔核(いぼ痔)、裂孔(切れ痔)、痔瘻(あな痔)です。

出血を伴う場合は、まず痔核か裂孔が疑われる場合が多いです。

痔核はいわゆるいぼ痔のことで、内痔核と外痔核に分けられます。

下図をご参照ください。

直腸と肛門の境目のところに歯状線と呼ばれるところがあります。

この歯状線よりも直腸側、つまり奥の方にできた痔核を内痔核と言います。

一方、歯状線よりも外側にできた痔核のことを外痔核と呼びます。

内痔核ができるところには痛覚がありませんので、痛みを感じることはありません。

外痔核のできるところには痛覚があるので、痛みます。

いずれにしても、この痔核から出血し血便になることがあります。

 

もうひとつ出血しやすい痔に、裂孔があります。

裂孔とは、いわゆる切れ痔のことです。

切れ痔は便秘で硬くなった便を無理やり押し出そうとしすることが原因となり、切れてしまうことによって発生します。

下図のように内皮が切れることによって切れ痔が発生します。

 

出血の量はトイレットペーパーの付着すること程度のものが多いですが、痛みはかなり強く出ます。

切れ痔を予防するには、日頃から便秘を改善し便を柔らかくしておくことが大切です。

 

大腸癌

大腸癌でも血便が出ることがあります。

大腸は長さが約1.5mあり、長い臓器などでどこでできるかによって出てくる症状も違うのですが、多くはS状結腸や直腸で発生します。

S状結腸や直腸で大腸癌が発生し、出血をともなうと肛門に近いため鮮血便となることが多いです。

大腸癌によるその他の症状は、腹痛、お腹の張り、便秘あるいは下痢、便が細くなる、ガスが出なくなるなどあります。

これらの症状は癌によって、大腸の内腔がふさがれることも原因のひとつになっています。

60歳代が発症のピークですが、初期には症状が乏しいため定期的な検査を受けるようにすべきです。

また、高脂肪、高たんぱく食を多く食べていると発症のリスクが高まるとされているため、これらの食事は控えるべきでしょう。

遺伝的な要素もあるため、親など近しい人が大腸癌だった場合にはより注意すべきです。

 

出血性大腸炎

出血性大腸炎は薬剤性大腸炎の一種として分類されます。

薬剤性大腸炎とは、薬を投与されたあとに血便や下痢などの症状を引き起こす病気のことです。

出血性大腸炎の場合は、合成ペニシリンなどが原因薬物となります。

発症しやすい年齢は16歳〜50歳くらいまでと幅広いです。

症状の特徴としては、急に腹痛や水下痢が発生し、トマトジュースのような血便を出るようになるという特徴があります。

出血性大腸炎の場合、発生しやすい場所が横行結腸よりも口がわであるため、鮮血というよりは少し暗い赤色となる場合が多いです。

 

虚血性大腸炎

大腸の血管で血液の流れが悪くなり発症するのが虚血性大腸炎です。

特に50歳以上の年齢の人に多く認められる病気です。

虚血性大腸炎は下行結腸やS状結腸で発生することが多く、もともと便秘がちな人がなりやすい病気です。

症状としては、急に左下腹部痛が発生し、それに続いて水下痢、血便が出るようになります。

大部分は薬の投与などを中心とした治療で良くなっていきますが、重症例では手術が必要になることもあります。

普段から便秘を放置しないことが予防法のひとつになります。

少ないながらも再発することもあるので、普段から食生活や生活習慣に気をつけ腸の血流不全が起こりにくい状態にしておくべきでしょう。

 

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜がただれる病気です。

直腸からただれが始まり、口がわに向かって連続性に広がっていきます。

症状としては粘血便、下痢便、腹痛、発熱などがあります。

潰瘍性大腸炎は若い年代での発症が目立ちます。

最も多いのは、10代後半から30代前半の人です。

ちょうど社会人になるくらいの年齢の人たちなので、最初はストレスが原因かなと思っていたら潰瘍性大腸炎だったということもあるようです。

潰瘍性大腸炎が厄介なのは、原因不明であることです。

原因としてあげられているのは、ストレス、高脂肪食の過剰摂取、免疫異常、細菌やウイルスへの感染がありますが、どれも確証はありません。

治療には薬によるものと手術を行うものがあります。

病気が長期化すると癌化するリスクもありますので、しっかりと治療しておかなければなりません。

 

黒っぽい色の血便なら上行結腸よりも口側に病気があるはず

黒い便のことをタール便と呼びます。

これはコールタールのように見えることからこの名前がつけられています。

上行結腸よりも口がわで出血があった場合に、タール状に変化します。

上行結腸よりも口がわというと、小腸や胃などがあります。

タール便が出てくる原因となる病気で代表的なものは、胃潰瘍十二指腸潰瘍があります。

前述した通り、血液がタールのように黒くなるのは胃液と混ざるために起こる現象です。

ですから胃の近くで出血が起こるこれらの病気になるとタール便となりやすいのです。

赤色じゃないから出血じゃないと安易に考えず、異常に黒い便が出たときには「もしかしたら」と考えることも必要でしょう。

 

まとめ

血便について解剖図を交えながらお伝えしてきました。

さまざまな血便の原因について解説しましたが、もしも血便が出たときには病院で検査を受けなければ、どのような病気があるのか判断することはできません。

血便が出るということは異常なことであり、すぐに病院を受診する必要があるということを頭においてください。

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