便秘の人口統計をグラフで解説!便秘の疫学

スポンサーリンク

自分が便秘とあまりおおっぴらには言いにくいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ですが、悩んでいる人は多いです。

便秘に悩んでいる人口、人数ってどのくらいなのかって気になりますよね。

実は厚生労働省が国民生活基礎調査というものを行っています。

この調査の中には便秘を訴えている人数も載っているのです。しかも年代別の便秘人口も分かるのです。

 

そこで今回は国民生活基礎調査をもとに便秘人口についてお伝えしていきます。

 

スポンサーリンク



国民生活基礎調査とは

国民生活基礎調査は昭和61年から開始され、3年ごとに大規模な調査を実施しています。

この調査の中に「性・年齢階級・症状(複数回答)別にみた有訴者率(人口千対)」という調査項目があります。

つまり何がしかの症状を訴えている人を、性別、年齢別に分けた調査ということです。

この中の項目の1つに便秘も含まれています。

 

気になる便秘人口はどのくらい?

国民生活基礎調査の最新版は平成25年のものです。

この調査によると、

便秘を訴える人は男性では1000人中26人

女性では1000人中48.7人

とされています。

 

男女の数の平均をとると、

1000人中、約37.4人が便秘を訴えているということになります。

 

平成25年の日本の人口は、約1億2730万人とされていますので、

ここから便秘人口を計算すると日本人のうち、約476万人が便秘症状を訴えていることになります。

 

続いて性別、年代別の便秘人口をチェックしてみましょう。

分かりやすいようにグラフにしました。

便秘 人口 人数 有訴者 どのくらい

このグラフは性別、年代別に1000人当たり何人の人が便秘症状を訴えているかを示したものです。

60歳未満の世代では圧倒的に女性の便秘人口が多いことが分かります。

世間一般の便秘といえば若い女性が悩むものというイメージと合うのではないでしょうか。

実際、便秘薬のCMといえばだいたい若い女性が出演していることが多いように感じます。

若年女性の便秘人口が多いのは、生理周期でホルモンバランスが変化することや、職場や外出先での排便をためらうことが原因です。

 

しかし、60歳代以上になるとその状況は一変します。

60歳代以上では、男女ともに年齢が上がるにつれ便秘人口は増加していきますが、中でも男性の便秘人口が一気に増えています。

 

私は理学療法士として病院に勤務していた経験がありますが、確かに高齢者では男性も便秘症状を訴えていることが多く、便秘薬を服用している方が多くいました。

 

では、高齢者の便秘人口が多いのはなぜでしょうか。

高齢者の便秘の原因として多いのは、筋力低下と腸の感覚が鈍くなることです。

筋力低下によっていきむ力が減少し、便をうまく出せなくなります。

また腸の感覚が鈍くなると、便がたまったという腸からの信号が、脳にうまく伝わらないため排便に至らず便秘になります。

高齢者の便秘についてはこちらをご参照ください。

参照)便秘と老化の関係を解説!

 

便秘人口調査は正しいのか?

ここまで厚生労働省による国民生活基礎調査から日本の便秘人口についてお伝えしてきました。

便秘人口が476万人と聞くと確かに多い様に感じます。

しかし割合から言うと、便秘人口は女性で約4.9%、男性で2.6%の人しか便秘を訴えていないことになります。

 

私が病院に勤務していた時の感覚では便人口はもっと多く、この値は実際に便秘に悩む人数とはかなりかけ離れている様に感じます。

実際海外での慢性便秘症の頻度の16%程度との研究報告もあります。

 

なぜこのような違いが生まれるのでしょうか。

その理由の1つは、便秘であることが普通の人は自分が便秘だという自覚が無いことが原因であると考えられます。

国民生活基礎調査では、質問による回答によって有訴者数を計算しているので、自分が便秘であるという自覚が無ければ便秘の人としてカウントされません。

あるいは医学的には便秘であるとされても、症状が無いために便秘と認識していないということも考えられます。

 

民間で行われた調査では30歳代から40歳代女性の50%以上が「自分は便秘体質だと思う」と回答しています。おそらく質問の仕方によって回答結果が大きく変わるのではないかと思われます。

 

便秘に関しては排便回数や量に個人差が大きく、便秘の定義づけはっきりと行われていないためこのような結果になっているのです。

便秘の定義についてはこちらをご参照ください。

参照)便秘の定義について

 

便秘人口を正しく集計するためには、より詳しく症状や排便の間隔について聞き取りを行う必要があります。

ですから国民生活基礎調査の結果はあくまでも参考程度に考えておいた方が良いと思います。

 

まとめ

便秘人口についてご紹介してきました。

厚生労働省の調査と民間の調査とでは便秘人口に大きな乖離があります。

医療機関に勤めていた私の間隔からすると、厚生労働省の発表しているものよりも実際は多くの方が便秘に悩んでいるように感じます。

 

いずれにしても便秘人口が多いのには間違いありません。

しかし便秘がポピュラーな症状であるがために、問題視していない人が多いようです。

便秘を起こす腸は栄養を吸収できる唯一の器官であり、そこに老廃物がたまるということは本来とても異常なことです。

健康な体をつくるためには、健康な腸がなければなりません。便秘症状がある方はまずは、その改善に努めましょう。

スポンサーリンク

コメントを残す