便秘を本気で治す方法 まずは便秘の種類を知ることから

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便秘でいつ「もよおす」かわからず、周りの目が気になる。

いろんな便秘対策をしてきたのにすっきりせず、下剤の量が増える一方で不安。

便秘のせいで、このようなつらい思いをくり返し、なんとかしたいと思っている方は多いです。

しかし、下剤に頼る状態が続いてしまっているのではないでしょうか。

この記事では、数々の研究をもとにして、科学的に効果が検証された便秘解消法を解説していきます。

 

申し遅れました。

私は整腸セラピストの坂井正宙と申します。

理学療法士として、病気や怪我で苦しむ多くの人と接する中で、腸の健康が全身の健康状態と深く関わっていることを知りました。

腸を不健康にする代表的な症状といえば便秘です。

便秘は、お腹の張りや不快感を生じ、それだけでストレスとなります。

そしてストレスになるだけでなく、便秘の原因には癌などの重大な病気が隠れていることもあります。

その原因が病気でなかったとしても、食生活や運動習慣、ストレスのかかる度合いなど、日常生活のどこかに無理がきていることが多いです。

健康の秘訣は快食、快眠、快便とよく言われますが、人にとって、排泄することは、食べることや寝ることと同じくらい大切なことなのです。

この記事をご覧のあなたは、自分のカラダと向き合い、便秘をなんとかしたいと思われていることでしょう。

 

便秘を本気で治そうと思ったら、まずは自分の便秘の種類を知ることが重要です。

便秘といっても、その種類によって便が出にくくなる原因は異なります。

原因は違うのに、すべて一緒にして便秘解消にはこれが一番効くと言っても無理があります。

そして、自分の便秘の種類を知ることで、生活習慣の改善で治る可能性がある便秘なのか、あるいは病院での治療が必要な便秘なのか分かります。

 

そうです。

残念ながら、便秘には、自力で治すことができないものもあります。

便秘の一種に器質性便秘【きしつせいべんぴ】と呼ばれるものがあります。

これは、胃、小腸、大腸、肛門などの病気が原因となって、引き起こされる便秘です。

このような原因で便秘になっている方が、いくら食事などの生活習慣に気を配っても、便秘は改善しにくいです。

まずは、原因となっている病気を治さなければなりません。

便秘を本気で治すなら、まずは自分の便秘の種類を知ることが重要とお伝えしたのは、こういった理由からです。

 

器質性便秘以外の便秘は、機能性便秘と呼ばれます。

あなたの便秘がもし、機能性便秘であれば食生活などの生活習慣を改めることで、便秘が改善する可能性があります。

便秘を解消する生活習慣についての研究は、まだまだ発展途上です。

ですが、少しずつ研究が進んでいる分野です。

そこで今回は、私が調べてきた中で効果的な便秘解消のための生活習慣をお伝えしていきます。

 
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まずは便秘の種類を知ろう!

便秘は大きく分けると急性便秘慢性便秘に分けられます。

急性便秘とは、名前のごとく急に発症する便秘のことです。

急性便秘のうち、緊急度が比較的低いものとしては、旅行に行った時に便秘になったり、引っ越して慣れない時に便秘になるなど、環境の変化に伴うものが多いです。

一方で、救急で病院に行くべきものも原因となります。

具体的には腸閉塞などの病気です。

放置しておくと命に関わる病気ですので、急な腹痛とともに便秘を来した場合は病院を受診すべきです。

このような急性便秘とは別に、慢性便秘という便秘の種類もあります。

 

慢性便秘では慢性的に便秘の状態が続きます。日々便秘で悩まれている方は、こちらの可能性が高いです。

慢性便秘はさらに器質性便秘【きしつせいべんぴ】機能性便秘【きのうせいべんぴ】に分類されます。

器質性便秘は冒頭でもご紹介した通り、胃、小腸、大腸、肛門などの病気が原因となって、引き起こされる便秘のことです。

胃、小腸、大腸、肛門の図

便秘 本気で治す 方法

 

機能性便秘はさらに2つに分けられます。

1つは、神経疾患や内分泌疾患、薬などによって引き起こされる症候性便秘【しょうこうせいべんぴ】で、もう1つは明確な原因のない習慣性便秘【しゅうかんせいべんぴ】です。

 

ここまでお伝えした内容でお分かりになったかもしれませんが、便秘は何らかの病気に伴って発生することも多いのです。

便秘の分類の中で唯一、明確な原因のない便秘のことを習慣性便秘と呼びます。

便秘になっているのですから、原因がないわけではないのでしょうが、具体的に何かの病気に伴って発生する便秘ではないので、このように分類されているのです。

その習慣性便秘は、弛緩性便秘【しかんせいべんぴ】、けいれん性便秘、直腸性便秘【ちょくちょうせいべんぴ】に分類できます。

ややこしくなってきたので、図で確認してみましょう。

便秘 本気で治す 分類

 

弛緩性便秘は便を運ぶ大腸の動きが悪くなって発生する便秘です。

けいれん性便秘は大腸が過剰に収縮してしまい、便が運搬されなくなってしまう便秘です。

直腸性便秘は便が直腸まで下りてきているのに、排便反射がうまく機能せず便秘になります。

 

このように、便秘はさまざまな種類に分類されます。

お伝えしてきたように、便秘の原因には重大な病気の可能性もあるので「自分はこの便秘だ!」と断定するのはかなり難しいです。

そして冒頭でもお伝えした通り、どの種類の便秘なのか分からなければ、治療の方法も決められません。

ですから、専門の病院で検査を受けて診断をしてもらうべきです。

しかし、便秘患者にはとりあえず下剤を出しておく、という病院がまだまだ多いのも実情です。

そこで、便秘を本気で治したいあなたに当ブログがおすすめしたいのは、便秘外来を受診することです。

 
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便秘のとき、どの病院に行けばいいの?

便秘を診断、治療するには、便がたまる大腸の状態だけでなく、全身の状態や生活習慣までさまざまなことを検査、問診する必要があります。

そのためには、専門的な知識はもちろん時間も必要となります。

便秘外来では、こういった専門的な知識を持った医師が、時間をかけて検査、問診を行います。

便秘外来は全国的にまだ珍しい診療科ですが、本気で便秘を治そうと思うのであれば、専門的な診察を受けた方が良いです。

近くの便秘外来を探してみたい方は、「地域名➕便秘外来」とgoogleなどの検索サイトで探してみてください。

 

便秘外来が近所になく、遠出をするのも難しいという方はそれの代わりになる診療科を探しましょう。

具体的には、内科、消化器内科、胃腸科などです。

便秘外来よりは専門性に欠けるかもしれませんが、便秘治療の知識を持っている医師がいる可能性の高い診療科です。

自分に合う医師に出会えるまで、数件の病院を受診してみるのもいいかもしれません。

便秘の治療には問診が欠かせませんから、担当医がしっかりと話を聞いてくれる医師かどうかを判断基準にすると良いでしょう。

 

便秘を生活習慣から改善するには?

病院で診察してもらった結果、便秘の原因が病気によるものではなく、生活習慣から見直すことになったら何から行えばよいでしょうか。

お伝えしたように、便秘外来はまだまだ少なく、医師によっては「とりあえず下剤」を処方するだけで、

その後、特にフォローのない場合もあります。

下剤は確かに一時的には効果がありますが、薬に頼って便を出すというのは健全ではありません。

また、下剤の種類によっては大腸の機能が低下し、下剤を使わないと便が出なくなる状態におちいることもあります。

 

そんなときには、自分で生活習慣を見直し、便秘を改善させることが必要になります。

ここでは、研究によって効果を検証されている便秘解消のための生活習慣について解説していきます。

 

便秘解消のためには、腸がしっかりと動いて便を動かしてくれるようにすることが大切です。

腸をしっかりと動かすためには、「胃ー結腸反射」を利用することが重要です。

胃ー結腸反射とは、

胃の急な拡張により反射的に結腸のぜん動運動が生じること。

引用文献)臨床医のための慢性便秘マネジメントの必須知識

 

胃ー結腸反射は、空腹後に胃に飲食物が入ると発生します。

空腹時間が長いほど、より強く発生するといわれています。

つまり、その人の生活リズムにもよりますが、がもっとも胃ー結腸反射が起こりやすい時間帯といえるでしょう。

朝食もしくは、飲み物を朝に飲むことで、腸の運動を活発にすることができます。

朝は時間にゆとりをもって起きるようにすべきです。

 

便秘と水分摂取の研究

水分摂取も重要です。

1日あたり1,500ml以上の水分をとる男性に快便を認めた。

参考文献)山田五月、松本晴美、高橋律子ほか:大学生における慢性機能性便秘発現に及ぼす性及び生活習慣との関連ー横断的研究ー。栄養学雑誌67:157-167,2009.

とされています。

男女問わず、摂取する水分が足りなければ便秘になりやすいです。

健康的な便は、その80%が水分です。

水分摂取量が少なければ、排泄物である便にまわされる水分も、当然少なくなります。

水分の不足した便は硬くなり、腸内を移動しにくく便秘につながりやすくなります。

 

最近、保険適応となった新薬のルビプロストンは、腸管上皮のイオンチャネルに作用して腸内の水分量を増やします。

それによって、便秘でカチカチになった便がスムーズに出るのを助けています。

水分を多く摂取することは、この新薬と同じような状態を腸内に作り出せる可能性があるのです。

 

食物繊維の便秘への影響は賛否両論

食物繊維についての研究もあります。

1日に20gの食物繊維摂取で糞便重量が増加し、良好な排便になる。

参考文献)Saito T, Hayakawa T, Nakamura K, et al:Fecal output, gastrointestinal transit time, frequency of evacuation and apparent excretion rate of dietary fiber in young men given diets containing different levels of dietary fiber. J Nutr Sci Vi-taminol(Tokyo)37 : 493-508, 1991.

と、食物繊維の効果を認める文献もあります。

 

その一方で、

食物繊維の摂取と便秘症の関連を認めない。

参考文献)Yang J, Wang HP, Zhou L, et al:Effect of dietary fiber on constipation:a metaanalysis. World J Gastroenterol 18:7378-7383,2012.

とする文献もあります。

個人的な経験では食物繊維を多く含む食事をとると、便通は良くなる印象があります。

このあたりは合う人、合わない人がいるのかもしれません。

まずは試してみるのが良いですが、上記した研究論文のように1日20gの野菜ってどれくらいの量なの?

という疑問がわいてくると思います。

国民健康・栄養調査結果によると、

日本人の1日平均の食物繊維摂取量は14.2gであった。

とされています。

つまり、平均的な食事をされている人は、1日あたり6g程度の食物繊維が足りていないということになります。

これは、サプリメントで補うとよいです。

食物繊維のサプリメントは、経験的に有効と考えられており、便秘症を優位に改善させた。

参考)臨床医のための慢性便秘マネジメントの必須知識 編:中島 淳

という報告があり、食物繊維はサプリメントで補うことは有効であると考えられます。

 

便秘症の人は腸内で便がカチカチになりやすいため、腸内で水分を保持する作用のある食物繊維がおすすめです。

このような食物繊維のことを水溶性食物繊維と言います。

 

ビフィズス菌、乳酸菌は便秘に効果があるの?

腸内環境を整えるということは、腸内の善玉菌を増やして、悪玉菌を減らすと言い換えることもできます。

腸内の善玉菌を増やすには、ヨーグルトなどからビフィズス菌をとるのが良いと聞いたことがあるのではないでしょうか。

 

便秘傾向の被験者にヨーグルトを摂取させたところ腸内ビフィズス菌が有意に増加し、排便回数、排便量も有意に増加した結果から、ヨーグルトとして摂取したBifidobacterium lactisが腸内で増加し、有用菌であるビフィズス菌の多い腸内環境に改善したため便通、便性状が改善したと考えられる。

参考文献)滝井 寛、西嶋智彦、高見和代ほか:Bifidobacterium animals subs. Lactic GCL2505 を含有する発酵乳の摂取による便秘傾向を有する健常成人の排便回数、便性状、及び糞便菌叢の改善。 Jpn phamacol ther 40:657-665, 2012.

との研究があります。

ちなみに、腸内環境を整える作用のある、生きた微生物を摂取することをプロバイオティクスと言います。

つまり、ヨーグルトやサプリメントなどからビフィズスク菌を摂取することは、プロバイオティクスと言えます。

 

プロバイティクスの効果として、

  1. ビフィズス菌やラクトバチルス菌は乳酸や酪酸などの酸を産生し、腸管内のpHを低下させ腸管ぜん動を亢進させる。
  2. プロバイオティクスは、抗炎症作用や免疫調整作用があり、これらが腸管運動不全を改善する。
  3. 腸内細菌叢の変化は腸内容物に影響を与える(例えばメタンガスは腸管内通過時間を遅くするが、プロバイオティクスはこれを改善する)。
  4. ある種のプロバイオティクスは腸管運動やぜん動を刺激することで結腸通過時間遅延型便秘に有効である。

参考)Bae SH:Diets for constipation. Pediatr Gastroenterol Hepatic Nutr 17:203-208, 2014

という報告があります。

少々内容が難しいですが、要するにビフィズス菌などをとると、便秘が解消しやすい状態になるということが言われています。

 

人の腸内には多くの腸内細菌がいて、ビフィズス菌などを摂取することで、その働きを助けることができます。

また、腸内環境を整える働きがあるのは、ビフィズス菌だけでなく、他の乳酸菌を摂取することでも可能です。

 

しかし、ビフィズス菌や乳酸菌にも数百もの種類があります。

人によって住みついている腸内細菌の種類が違うため、摂るべきビフィズス菌や乳酸菌も異なります。

 

ヨーグルトを摂るのも良いですが、市販のヨーグルトは単一の菌株から作ったものが多いため、

自分の腸内細菌と合っていないと、思うような効果が出ないことがあります。

そこで、多くの種類の乳酸菌やビフィズス菌が含まれれているサプリメントを利用することをおすすめします。

 

現代人に不足しがちなマグネシウムも大切

マグネシウムは下剤にも使われている成分で、ミネラルの1種です。

食生活の変化や、ストレス社会が原因となり、マグネシウムが不足している現代人は多いです。

食事摂取基準2015年版において、1日に必要なマグネシウム摂取量は、例えば30〜49歳の女性において290mg、同じく30〜49歳の男性においては370gとされています。

ところが、平成27年の国民健康・栄養調査では、30〜39歳女性の1日の摂取量は205mg、同じく30〜39歳男性の1日の摂取量は243gとなっています。

つまり、30歳代の女性で平均85mg不足し、男性で平均127mg不足しているということになります。

 

マグネシウムの摂取が少ない人たちは便秘が多い。

参考)Murakami K, Sasaki S, Okubo H, et al : Association between dietary fiber, water and magnesium intake and functional constipation among young Japanese women.Eur J Clin Nutr 61 : 616-622, 2007

と報告されていることからも、マグネシウムが慢性的に不足している状態では、便秘となりやすいことがうかがえます。

 

マグネシウムを多く含む食材は、アーモンド、カシューナッツ、ピーナッツ、クルミなどのナッツ類や、

わかめや納豆、玄米やほしひじきなど日本食でよく使われる食材に含まれています。

これらの食材から不足分を補うのも良いです。

その他にサプリメントを利用するメリットもあります。

マグネシウムはカルシウムとバランスを取りあって働くことで、便通以外にも心臓や血管などの機能を正常化します。

つまり、カルシウムと一緒に摂取することで、便通はもとより、全身の健康にもとっても良いのです。

便秘を解消するのは、単にお腹の不快感を撮るためだけではなく、

全身の健康を手に入れるためにやっているということを考えれば、マグネシウムとカルシウムを一緒に摂取するのは、自然なことと言えるのではないでしょうか。

マグネシウムとカルシウムは1:2の割合で摂取するのが良いとされています。

 

オリゴ糖の便秘への効果とは?

オリゴ糖は、大豆、インゲン、ごぼう、玉ねぎなどに含まれる糖分の1種です。

オリゴ糖は分解されずに腸まで届くという性質があり、腸内細菌のエサとなります。

ビフィズス菌や乳酸菌をサプリメントや食品から摂取するとき、それはあくまでも自分の体外から取り入れるものです。

しかし、オリゴ糖をとることで自分の腸内に住み着くビフィズス菌にエサを与えて、腸内環境を改善することができます。

このように自分の腸内細菌にエサを与えて、活動を活発にすることを「プレバイオティクス」と言います。

 

実際にオリゴ糖と便秘に関する研究も行われており、

フラクトオリゴ糖は、1.0gの摂取で排便回数が有意に増加している。

参考)徳永隆久,中田裕子,田代靖人,平山匡男,日高秀昌:フラクトオリゴ糖摂取が健常人の腸内細菌叢および便通に及ぼす影響,ビフィズス,6,143~150(1993)

ラクトスクロースは、2.0gの摂取で、排便回数が有意に増加している。

参考)北岡久美子,斎藤香子,田中竹美,緒方幸代,比 企留美子,藤 田孝輝,三国克彦,原 謙三,瀬 戸恵 一:4G-β-D-Galactosylsucrose(ラクトスクロース)が便秘傾向女性の便通改善に及ぼす影響,新薬と臨床,44,228~236(1995)

などの研究結果が発表されています。

オリゴ糖を効率的に摂取するには、オリゴ糖100%のものから摂ることをおすすめします。

市販されているオリゴ糖の中には、半分程度がただの砂糖であるなど、質の低いものもあります。

糖の過剰な摂取は体に悪影響を及ぼしやすいため、オリゴ糖のみを摂取するようにしましょう。

 

このように便意解消のための生活習慣には、気をつけておくべきことが多くあります。

しかし、本気で便秘を治したいのであれば、まずはコツコツとできることからをやっていきましょう。

 

まとめ

便秘を本気で治すためには、まず自分の便秘の種類を知ることが大切だということがお分かりいただけたと思います。

その便秘の種類を知るためには、専門の便秘外来に行くのがベストです。

しかし、便秘外来は全国的に見てもまだまだ少ないのが実情ですので、近くの病院でも自分にあった医師に出会えるまで、根気強く探してみましょう。

 

便秘などの体から出てくる症状は、すべて体からのメッセージです。

たかが便意とあなどることなく、その原因を確認し体の声に耳を傾けるようにしましょう。

それが大きな病気を遠ざけるのに役立ちます。

参考書籍)臨床医のための慢性便秘マネジメントの必須知識

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