大腸癌と便秘 癌と便秘の関係と対処法について

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近年、癌の部位別の死亡率で女性では第1位、男性では第3位となっています。

大腸癌と便秘の関係性ですが、

便秘だとその発生率が高まるかというと、賛否両論で研究の途中です。

便秘が大腸がんの原因の1つになるかどうかは今後のさらなる研究が待たれますが、

肉を始めとする動物性脂肪の摂り過ぎが大腸がん発生のリスクを高めるのは間違いありません。

 

今回は、大腸癌のリスクを高めてしまう食習慣や癌と便秘の関連について解説します。

また、大腸癌になると、その治療中には便秘を起こしやすいので、その対策についてもお伝えしていきます。

 
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大腸癌になりやすい食習慣について リスクを高めるのは「肉」

日本の食文化は戦後大きく変わり、お肉を大量に食べるようになってきました。

お肉を食べすぎると発がん性が高まります。

この原因物質は「胆汁酸」です。

胆汁酸は脂肪を消化するための消化液ですが、これは肝臓で作られ十二指腸で分泌されます。

そして小腸まで流れ、そこで再吸収され門脈という血管を通して肝臓に戻っていきます。

 

肝臓と小腸の位置を確認しておきましょう。こちらが肝臓です。

肝臓

 

こちらが小腸です。

小腸

 

お肉を大量に食べ過ぎるとその消化のために胆汁酸も大量に分泌されます。

すると小腸からの吸収が追いつかず大腸に流れていく胆汁酸が増加します。

こちらが大腸です。

大腸 女性

 

この大腸に流れ込んだ胆汁酸が悪玉菌によって二次胆汁酸に変えられてしまいます。

そしてこの二次胆汁酸には発がん性があるのです。

国立がん研究センターによると

「肉類の摂り過ぎは男性の結腸癌のリスクを高め、女性では赤味肉の摂り過ぎが結腸癌のリスクを高める」

と男女約8万人を対象とした10年間に渡る大規模な研究でも指摘されています。

 

もう1つ発がん性を高める物質で注意しておかないといけないものがあります。

それは「亜硝酸ナトリウム」です。

これは食品添加物の1つですがこの名前を聞いたことはありますか?

亜硝酸ナトリウムはハムやベーコン、ウインナーなどのいわゆる加工肉に含まれており、殺菌や発色剤として使われています。

これが大腸でニトロソアミンという発がん性物質に変化してしまうのです。

世界がん研究基金でも

「加工肉の摂り過ぎは癌のリスクをほぼ確実に高める」

と指摘しています。

 
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便秘は大腸癌のリスクを高めるのか?

便秘と大腸癌の関連性については賛否両論あり、現状ではどちらとも言えません。

しかし大腸癌が発生しやすい部位はS状結腸と直腸という大腸の終わりの部分にあります。

 

S状結腸と直腸の位置を確認してみましょう。

大腸癌 S状結腸 直腸

 

 

このS状結腸と直腸は大腸の終わりの部分ですので、便が一番溜まるところです。

ここで大腸癌全体の約7割が発生していると言われていますので、便秘と大腸癌の関係はやはり無視できません。

 

ここまでご紹介してきたように二次胆汁酸や便秘による大腸癌を予防するために大切なことは、特に加工肉を中心としてお肉の食べ過ぎを防ぐことが1つです。

もう1つは食物繊維を十分に摂ることです。

食物繊維は便秘改善にも効果的ですが、それだけでなく発がん性のある二次胆汁酸を体外にかき出してくれるのがこの食物繊維なのです。

ですから大腸癌予防のためには食物繊維の十分な摂取が大切です。

 

しかし、それでも大腸癌になってしまうこともあるかもしれません。

癌の治療をしているとその間にも便秘を生じやすくなります。

その原因の1つは痛み止めであるオピオイドです。

詳しくご説明していきます。

 

便秘には癌の治療中にもなりやすい!癌治療による便秘の対処法

オピオイドとは癌治療の時に使われる痛み止めのことでモルヒネオキシコドン、フェンタニルなどがあります。

このオピオイドは副作用として「便秘」を生じさせます。

オピオイドが投与されると、腸管に張り巡らされている交感神経の働きが活発になります。交感神経は腸の働きを弱めますので、これにより腸の動きが悪くなります。

さらに腸内の分泌液が少なくなり、それにともない便の水分量も減少し、カチカチの便になってしまいます。

オピオイドには肛門の最終ゲートである肛門括約筋の緊張を高める作用があるため便を出したくても出せないという状態になります。

こうして便秘が重症化していってしまうのです。

 

これらの副作用の出現は個人差がありますがオピオイドの摂取量と相関関係があるとも言われています。

オピオイド服用中に便秘が生じた場合は、癌治療の一部として下剤の処方もされると思いますので主治医と相談して服用するようにしてください。

 

セルフケアとして気を付けられることとしては、通常の便秘への対処法と基本的に同じです。

まずは十分な水分摂取を行い、食物繊維乳酸菌を含む発酵食品の積極的な摂取、適度な運動腸もみが有効です。

しかし、まずは大腸癌の治療が優先されますので、このセルフケアについても主治医と相談して実施するようにして下さい。

 

まとめ

「大腸癌と便秘 癌と便秘の関係と対処法について」と題してお伝えしてきました。

便秘だからといって大腸癌のリスクが高まるとは現時点では断言はできません。

しかしその関連性を指摘する声は少なくありませんので、いずれにしても全身の健康のためにも便秘は改善させておいた方が良いです。

大腸が発生予防のためには加工肉の過剰な摂取を控え食物繊維を十分に摂ることが必要です。

それでも大腸癌になった時、この治療中にも便秘になりやすいことを心に留めておき、主治医と相談しながら下剤をうまく使ってセルフケアも行い大腸癌治療を進めて下さい。

 

参考文献

「腸ストレス」を取り去る習慣 著 松生恒夫

病知らずの体のしくみ 著 河野俊彦

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