消化時間を解説!今日出たうんちはいつ食べた物?

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いま出たうんちは、いつ食べた物なのでしょうか。

便中の食物残渣を見ると、「昨日の昼食の便だな」と分かったりしますが、あまり見たいものではないですよね。

消化時間について答えを先に言ってしまうと、食べてから便になるまでの時間は早くて24時間、遅くて72時間とされています。

もちろん便秘の場合は、72時間より長くかかりますし、下痢の場合は24時間よりもっと短いです。

健康的な排便であれば、24時間から72時間に収まるということです。

消化管は1本の管のようになっており、その中で消化や吸収を行っています。

そして、それぞれの部位において食物の滞在時間が異なります。

具体的に言うと、胃には3〜6時間、小腸には1〜2時間、大腸には20時間〜65時間程度です。

早くても食べてからうんちになるまで24時間はかかるわけですが、この間消化管の中ではどのようなことが起こっているか、ご存じない方も多いでしょう。

一言で言えば、消化と吸収が行われているのですが、それぞれの部位ごとにその役割は異なります。

 

そこで今回は、消化管の中で食べた物がどのように便になっていくか詳しく解説していきたいと思います。

便を知ることは、自分の内臓の状態を知ることでもあります。

なぜなら、便は内臓の働きによって作り出されるものだからです。

便の作られ方を理解すると、便を見るだけで内臓の状態を推測できるようになります。

この記事を読んで、ぜひ知識を身につけてください。

 
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食べ物が便になるまでの時間に幅があるのは、消化のしやすさが異なるから

消化時間が24時間から72時間と言うと、1日から3日もの違いがあり、かなり消化時間が異なることがわかります。

もちろん個人差はあるのですが、それよりも食べた食材によって消化時間が影響されます。

例えば、消化しやすい食材と言えば、おかゆやバナナ、リンゴなどの果物です。

病気のときって、こういった食材を食べるようになってますよね。

これはとても理にかなっています。

消化というのは体のエネルギーをとても使う作業なので、病気などで体力が落ちているときには、なるべく消化にいい食材をとって体の負担を軽くする必要があります。

おかゆ、バナナ、リンゴなどの食材は食べてから24時間に近いくらいでうんちになると考えられます。

ですから、病気のときはこれらのものが好まれるようになっているのです。

 

一方、消化しにくい食材で代表的なのは、脂分の多い食材や繊維質の多い食材などです。

具体的には、脂身の多い肉や、ゴボウ、レンコンなどの繊維類の多い野菜が消化しにくいです。

これらの食材を食べると、消化に時間がかかってしまいます。

消化と一口に言っても、何を消化するかによってかかる時間が大きく異なるのです。

 

「でも、消化時間って個人差があるんじゃないの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。

これは、確かにそうで24時間から72時間というのは、あくまでも平均的にみてこれくらい、という値でしかありません。

自分の体の消化時間を知りたいという方は、自分の体で実験をしてみるとよいです。

スループット食材を使うことで、自分の体で食べてからうんちになるまでの時間を計ることができます。

 
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スループット食材であなたの消化時間がわかる

自分の体で消化時間を計ってみたい、あるいは便秘の方だと、このうんちはいつ食べたものなんだろうと気になる人もいると思います。

それを確認するのに役立つのが、スループット食材です。

スループット食材とは、胃や腸で消化吸収されることなく、そのまま排泄される食材のことを言います。

例えば、スイカやブドウの種、豆類などが代表的です。

うちには1歳になる赤ちゃんがいますが、赤ちゃんのおむつを替えるとき豆類はそのままの形で出てくるので、「昨日の夜食べたものだな」というのがすぐにわかります。

子どもは消化管が未熟なので、スループット食材を食べると特にわかりやすいのですが、大人でもスイカやブドウなどのタネを食べるとそのまま出てくるので、いつ食べたものか目安になります。

実際、便秘の検査としてX線不透過マーカーというものを用いる検査があるのですが、これはリング状の人工物を飲み込んで、何日で排泄されるかを検査するものです。

こちらが検査に使うSITZMARKSです(もちろん消化されません)。

食べてからうんちSITZMARKS

画像引用)http://www.mksmedic.com/product/93/Sitzmarks/

ジットマークの検査では、飲み込んでから5日目に20%以上が大腸に残っていると慢性便秘と判断されます。

 

臓器ごとの滞留時間と役割

消化にかかる時間は24時間から72時間というのはお伝えした通りですが、続いてはその「内訳」をお伝えしていこうと思います。

具体的にどの臓器で、どのくらいの時間が消化や吸収に費やされるのか。

そして、各臓器でどのようにして消化・吸収が行われ、うんちが作られていくのか解説していきます。

そもそも、人は栄養を補給しなければ生きていくことができませんが、栄養を吸収するためには食べ物を消化する必要があります。

「消化すること」をわかりやすく言うと、食べ物の栄養を吸収できる状態にまで分解することです。

この消化には物理的(機械的)消化化学的消化があります。

物理的(機械的)消化とは食べ物をかみ砕いたり、胆汁や膵液などの消化液と混ぜることを言います。

化学的消化は唾液、胃液、膵液、腸液などに含まれる消化酵素によって、体に吸収できる最小単位にまで分解することです。

消化管はこのような消化のほか、吸収と排泄の機能もあわせ持っています。

吸収され終わったものは、残りカスとしてうんちになります。

 

消化管とされるものは幅広く、一般的に考えられる口腔・咽頭・食道・胃・小腸・大腸に加えて、唾液腺、肝臓、膵臓といった消化液を分泌する器官を合わせた物をいいます。

ここからは、実際に食べ物が流れていくのに合わせて、消化管にある各器官と滞在時間を紹介していきます。

 

口腔〜食道

では、順に紹介していきます。まず口腔では食べ物を咀嚼【そしゃく】し、唾液と混ぜ合わせます。

咀嚼は消化の第一段階です。食べ物は1口あたり最低30回は噛むようにすることで、内臓の消化を助けることができます。

しっかり噛むことによって、よく唾液が出ます。

唾液によって嚥下がスムーズに行えるとともに、唾液に含まれる消化酵素であるアミラーゼによって炭水化物に含まれるデンプンが分解されます。

唾液は、耳下腺、顎下腺、舌下腺という3つの唾液腺からおもに分泌されます。

成人で1日に1〜1.5ℓもの量が分泌されています。

余談ですが、舌の表面をよく見ると、ブツブツしたものがあるのがわかります。

これは味蕾【みらい】と呼ばれ、味覚を感じる機能があります。

味蕾では、甘味、苦味、辛味、酸味、うまみを感じることができます。

 

話を戻して、食べ物の動きについて見ていきましょう。

食べ物を飲み込むことを嚥下【えんげ】と言いますが、嚥下は3段階に分けられます。

第1段階を口腔相といい、口の中に食べ物がありかみ砕いている状態です。

食べてからうんちになる消化時間 口腔相

 

そこから、食べ物をゴクンと飲み込むと、第2段階の咽頭相【いんとうそう】に移ります。

 

食べ物が咽頭というところに触れると、無意識のうちに軟口蓋【なんこうがい】喉頭蓋【こうとうがい】が閉じられ、食道へ送られていきます。

下図をごらんください。

食べてからうんちになる消化時間 咽頭相

軟口蓋と喉頭蓋はそれぞれ鼻や肺に食べ物が流れ込まないように機能します。

例えば、喉頭蓋がうまく機能しないと気管へ食べ物が流れ込み、むせかえるようになります。

これらの動きが無意識のうちに行われるのですから、人の体というのはよくできています。

 

そして第3段階が食道相です。

食べてからうんちになる消化時間 食道相

食道は、成人で長さ約25㎝ほど、直径が1.5〜2.0cmほどあります。

けっこう細いですね。

逆流を防ぎながら食べ物を胃へ送り届けますが、食道自体には消化機能はありません。

ちなみに、熱いものを飲んだ入り食べたりしたとき、のどを通り過ぎるとあまり熱さを感じないと思います。

これは食道の感覚があまり敏感でないために起こる現象です。

食道では食べ物がつまらないように、蠕動運動という動きを繰り返して食べ物を運んでいきます。

蠕動運動は歯磨き粉をチューブから出すときのような、絞り出すような動きとイメージするとわかりやすいでしょう。

食道を通ると、次は胃です。

 

胃は成人で1.3~1.5ℓほどの容量があります。

下図のように、袋状の形をしています。

食べてからうんちになるまでの時間 胃

 

胃では、強い酸によって食べ物をかゆ状に溶かしていきます。

つまり、胃は消化に関わる器官ということです。

胃酸はpH1〜2の強酸です。

胃以外の臓器がこのような強酸に触れると、溶けてしまいます。

しかし、胃が溶けてしまわないのは粘液で保護されているためです。

下図をごらんください。

食べてからうんち消化時間

胃の入り口である噴門部【ふんもんぶ】から、出口である幽門部【ゆうもんぶ】まで粘液で保護されています。

胃液は胃の内壁に分布している胃小窩【いしょうか】という、細長いくぼみがたくさんあります。

ここに胃液を分泌する胃腺があります。

この胃腺から胃液を分泌し、食べ物を消化するとともに食べ物についてきた細菌を殺菌する働きも併せ持っています。

胃の滞留時間は、およそ3時間から6時間程度とされています。

脂質>タンパク質>炭水化物の順で、滞留時間が長くなります。

幽門部を超えると、小腸の一部である十二指腸に入っていきます。

 

小腸

小腸は十二指腸、空腸、回腸に分けられ消化・吸収を担います。

まずは十二指腸を図で確認しましょう(黄色いところが十二指腸)。

食べてからうんち消化時間 十二指腸

十二指腸は約25cmの長さがあります。食道と同じくらいの長さですね。

指12本分くらいの長さのため、十二指腸と名前が付けられています。

十二指腸では胆汁と膵液が分泌され、炭水化物、タンパク質、脂質が分解されます。

胃から十二指腸に移るときに、十二指腸は胃液で溶かされてしまわないの?と心配する人もいますが大丈夫です。

十二指腸で分泌される胆汁や膵液はアルカリ性の液体であるため、胃液と混ざることで中和され、十二指腸が溶かされることがないようにできています。

やはり体というのは良くできていますね。

十二指腸から分泌される膵液は、すべての消化液の中でもっとも多くの消化液を含んでおり、1日に1.5ℓほど分泌されます。

胃でドロドロに溶かされた食べ物は、膵液により本格的に消化されます。つまり、吸収できる状態にまで分解されるということです。

ちなみに膵液は膵臓で作られます。

膵臓の機能はその他に、インスリン、グルカゴン、ソマトスタチンといった血糖値を調整する働きのあるホルモンを分泌する作用もあります。

膵臓の機能が落ちると、糖尿病などの病気も発症しやすくなるということですね。

 

十二指腸から次に続くのは、空腸【くうちょう】、そしてその先に回腸【かいちょう】があります(黄色いところが空腸、回腸)。

食べてからうんち消化時間 小腸

小腸は消化管の中でもっとも長く、6から8mほどの長さがあります。

また、絨毛【じゅうもう】と呼ばれるヒダが無数についており、表面積を広げています。

その表面積はテニスコート1面分(200㎡)以上と言われています。

このように、長く広い表面積があるのは、摂取した栄養素を残さず吸収するためです。

これだけ長い小腸ですが、滞留時間は意外と短く、1から2時間ほどです。

消化するのには時間がかかりますが、吸収するのはあっという間というわけですね。

栄養素のほとんどが小腸で吸収され、残りのカスは大腸へと運ばれていきます。

続いては、大腸についてです。

 

大腸

大腸は成人で1.5~1.6m程の長さがあり、盲腸、結腸、直腸に分けられます。

盲腸には虫垂と呼ばれる、しっぽのようなところがあり、これはリンパ組織の集合体です。

盲腸と虫垂を下図で確認してみましょう(赤丸で囲ったところが盲腸、虫垂)。

食べてからうんち消化時間 盲腸 虫垂

 

リンパ組織といえば免疫に関わる組織ですが、盲腸にこのような組織が存在しているのは、排泄物をチェックするためとも言われています。

排泄物の中に有害な物質が含まれていると、排泄した先の土壌が汚染され、それを繰り返しているとやがて人が住めないような環境になってしまう危険性があります。

それを防ぐために、有害物は肝臓などの解毒器官で再処理し、排泄するようなしくみになっているのかもしれません。

盲腸に続く結腸は、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸の4つの部位に分けられます。

下図で確認してみましょう(盲腸は結腸ではありません)。

食べてからうんち消化時間 結腸

 

結腸の次は直腸です(赤丸のところが直腸)。

食べてからうんち消化時間 直腸

直腸に便が到達すると便意を感じ、排泄するようになります。

大腸に食べたものが到着してから20時間弱ほどで排泄されるようになります。

便秘の人は、この大腸での滞在時間が長くなります。

大腸では小腸で吸収しきれなかった水分と、わずかなミネラルが吸収されます。

ですから、それほど吸収するものはありません。

それにもかかわらず、排泄物となる便がこれほど長く大腸に留まるのはなぜでしょうか。

理由は2つあります。

1つは、先ほどもお伝えした通り排泄物の中に有害物が入っていないかチェックするためです。

有害物を排泄し続けていたら、将来的にその場所に住めなくなり、子孫に悪影響を及ぼしかねませんからね。

もう1つは、排便の時間をコントロールするためです。

文明が栄えるまえ、ヒトは多くの危険と隣り合わせでした。

動物に襲われる危険性や、さまざまな災害などの危険性です。

もし、動物に襲われそうなときにうんちが出ていたら、うまく逃げられないでしょう。

隠れても臭いで居場所がバレるかもしれません。

あるいは地震が起こったときに排泄を優先していたら、逃げ遅れるかもしれません。

そういった危険を回避するために、自分の意思で排便のタイミングがコントロールできる機能を持つようになったのです。

また、現代でも社会生活を営むためには、排便のコントロールが欠かせません。

大事な会議中であれば、もし便意を催しても我慢しなければなりませんし、そこかしこで排便するわけにもいきません。

ですが、それが過剰になりすぎると便意を我慢しすぎることによって引き起こされる直腸性便秘を発症しやすくなってしまうので、過度な我慢は禁物です。

 

大腸のことで付け加えておくと、大腸には数百兆の腸内細菌が存在しています。

この腸内細菌は最近の研究で、人の健康に大きく関わっていることが知られるようになりました。

腸内細菌には、善玉菌、悪玉菌、日和見菌がいるのですが、これらのバランスを整えることで、便性を整えたり、免疫力を高めることができると言われています。

 

まとめ

今日出たうんちはいつ食べたものなのか?消化時間から考えられることをお伝えしてきました。

食べたものは通常、24時間から74時間でうんちになります。

もしそれより早ければ、下痢状になるでしょうし、それより長ければ便秘になっていることでしょう。

食べ物がうんちになる過程で、消化と吸収が行われ、体にとって必要な栄養素が取り込まれています。

ですから、食べて、うんちを出すということは命をつなぐためにとても大切なことと言えます。

もし、便秘や下痢が続くようであれば、それは消化管のどこかがうまく機能していないという体からの警告です。

ですから、それを放置しておくのではなく、病院を受診して検査を受けるようにしましょう。

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