アウエルバッハ神経叢の役割とは?その働きを図で解説!

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消化管は口から始まり、機械的、化学的に食物を消化し、吸収する器官です。

食物が消化管内を移動するのは、重力に従って移動しているわけではありません。

それは、逆立ちして、飲食しても逆流しないことからお分かりいただけると思います。

消化管は内容物を移送するために「ぜん動運動」という動きをしています。

このぜん動運動をおこすのは、平滑筋によるもので、その平滑筋を統括するのが、アウエルバッハ神経叢(筋層間神経叢)です。

神経叢は「しんけいそう」と読みます。

 

今回は、アウエルバッハ神経叢の働きについて、図を用いて解説していきます。

 
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消化管の構造とアウエルバッハ神経叢

まずは、消化管の構造についてお伝えします。

消化管は、口から始まり食道、胃、小腸、大腸で構成されます。

それぞれの部位で役割は違いますが、一本の管で繋がっています。

 

消化管壁を構成する主な層は、粘膜、粘膜下組織、筋層、漿膜【しょうまく】からなります。

アウエルバッハ神経叢があるのは筋層です。

筋層は字のごとく、筋肉によって構成される層です。

消化管など内臓を構成する筋肉の多くは、平滑筋【へいかつきん】と呼ばれます。

平滑筋は、手足の筋肉の様に意識的に動かすことはできません。

 
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アウエルバッハ神経叢の働き

筋層は、内側にある輪筋層【りんきんそう】と外側にある縦筋層【じゅうきんそう】で構成されます。

この2つの筋層が協調して動くことにより、内容物を先へと移送します。

 

アウエルバッハ神経叢があるのは、輪筋層と縦筋層の間で、これら2つの筋層を統括する役割があります。

アウエルバッハ神経叢 役割 図

 

つまり、アウエルバッハ神経叢からの指示によって、輪筋層と縦筋層は運動を起こしているのです。

 

アウエルバッハ神経叢は、網目状になった副交感神経交感神経から構成されています。

副交感神経と交感神経は自律神経であり、意識せずとも働く神経です。

寝ている時に呼吸が止まらなかったり、運動をすれば勝手に汗をかくのも、この自律神経の働きによるものです。

 

一般的に、体をアクティブにするのが交感神経で、反対に身体をリラックスさせるのが自律神経であると説明されることが多いです。

しかし消化管に関しては、副交感神経が優位に働くことで消化管の筋層は収縮し、交感神経が優位に働くことで、筋層は弛緩します。

食事をしたり、食べた物を消化するのは、リラックスしている時ですから、上記の説明でも間違っているわけではありませんね。

 

ちなみに消化管内で筋層は、内容物を移送するためだけに存在しているのではありません。

弁や括約筋を構成することで、内容物が逆流しないようにしたり、消化が完了するまで内容物を留める働きもあります。

 

消化管における筋層の働きを詳しく解説

アウエルバッハ神経叢が筋層を活動させるために、指示を出しているということはお分かりいただけたと思います。

続いて、筋層についてより詳しく解説していきます。

 

前述したとおり、消化管における筋層は平滑筋により構成されています。

この平滑筋は手足を動かす骨格筋や、心筋に匹敵するほどの強い力を出します。

ですが、1つ1つの平滑筋に運動神経が分布しているわけではありません。

では、どのように運動が引き起こされるかというと、ある平滑筋に物理的、化学的な刺激が加わると、隣り合う平滑筋は連動して収縮しだします。

このように、飲食物が流れてくるなど、刺激が加えられることを手掛かりにして、消化管の運動が引き起こされるのです。

 

消化管における筋層の働きは、蠕動運動【ぜんどううんどう】と分節運動【ぶんせつうんどう】に分けられます。

蠕動運動では、消化管の内容物を先へ送るために、内容物の後方で輪筋層が収縮し、その後、縦筋層が収縮します。

この動きにより、ちょうど歯磨き粉のチューブから歯磨き粉を絞り出すようにして、内容物を移送します。

 

一方分節運動では、内容物を消化液と混じり合わさるために起こる運動で、輪筋層によてって内容物が小分けにされ、その中で撹拌することで消化を進めます。

 

このように、筋層はアウエルバッハ神経叢からの指示を受け、複雑な動きをしながら、内容物の移送や消化に関わっているのです。

 

まとめ

アウエルバッハ神経叢の解剖学的位置や働きを中心に、消化管における筋層の働きを解説してきました。

消化の過程で普段意識するのは、口で咀嚼するときと、排便するときぐらいではないでしょうか。

体の中では、アウエルバッハ神経叢に代表される神経の働きと、そこから指示を受ける各器官の働きによって消化吸収が遂行されています。

消化管の浸かれば、全身の健康に悪影響を及ぼします。

消化管を労わるため今日からできることは、食べるときによく噛むことです。

噛むことで、物理的消化が行われ、その後の消化管の負担は軽くなります。

消化管を労わった健康的な習慣を身に付けて下さい。

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