十二指腸潰瘍の症状と治療 吐き気、吐血、下血には要注意!

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潰瘍(かいよう)というと、胃潰瘍を思い浮かべる人が多いと思いますが、十二指腸にも潰瘍ができやすいです。

みぞおちの痛みやお腹の張りが慢性的に続いている人は、もしかすると十二指腸潰瘍かもしれません。

十二指腸潰瘍は文字通り、十二指腸にできる潰瘍のことで、潰瘍から出血があれば、吐血(血を吐くこと)下血(肛門から血液が出てくること)合併症として現れます。

胃潰瘍と比べて発症する人の年齢は若く、20歳代から40歳代の働き盛りの人に多い病気です。

また女性よりも男性で発症しやすく、空腹時や夜間のみぞおちの痛みが特徴的な症状です。

 

十二指腸潰瘍は放置しているとショック状態に陥り、危険な状態になる可能性もあるので、きちんと治療する必要があります。

 

そこで今回は、十二指腸潰瘍が起こった時に現れる症状や、治療の方法などについて解説していきます。

 
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十二指腸潰瘍の症状

症状についての話の前に、まずは十二指腸の位置を図で確認しておきましょう。

バージョン 2

上図で黄色になっている部位が十二指腸です。(見えやすくするために大腸の一部や肝臓、膵臓などを除去しています)

十二指腸は小腸の一部であり、胃の肛門側にある臓器です。

指を12本並べたくらいの長さがあることから、十二指腸と呼ばれています。

ちなみに実際の長さは、約25cm程度です。

 

十二指腸潰瘍はピロリ菌への感染や、NSAIDs(エヌセイズ)と呼ばれる痛み止めを服用することが原因となり、発症することが多いです。

症状としては、みぞおち周囲の痛み、お腹の張り、吐き気・嘔吐、胸焼け、食欲低下などがあります。

みぞおちの位置を確認しておきましょう。

医学的には心窩部(しんかぶ)と呼ばれます。

下図で赤丸のところ、左右の肋骨と肋骨の間のところが「みぞおち」です。

十二指腸潰瘍 みぞおち 心窩部

お腹の上の方ですね。

 

十二指腸潰瘍によって出血が起こると、吐血や下血が起こります。

この時の、吐血や下血は黒色っぽくなっています。血液が胃酸によって酸化されるためです。

吐血の場合は、残ったコーヒーののような嘔吐物です。

下血の場合は、タール便と呼ばれる、黒くどろっとした排泄物が出てきます。

 

出血が大量になれば、ショック状態に陥り、生命の危機にさらされます。

大量出血でなくとも、出血が長期間位及べば、貧血症状を起こすこともあります。

 

十二指腸潰瘍の合併症として代表的なものは、上記した出血のほか、消化管穿孔(消化管に穴が開くこと)、幽門部狭窄(幽門部が狭まってしまうこと)などがあります。

ちなみに、出血や消化管穿孔が合併することは多いですが、幽門部狭窄が起こることは稀です。

ですから十二指腸潰瘍を発症した時には、まずは出血や消化管穿孔の可能性を疑い、検査・治療を行う必要があります。

続いて、十二指腸潰瘍の治療について解説していきます。

 

十二指腸潰瘍の治療

十二指腸潰瘍の治療では、出血、消化管穿孔、幽門部狭窄のような合併症がある場合は、まずはその治療から行われます。

特に出血がある場合は、ショック状態に陥る前に、早急に止血する必要があります。

また、消化管穿孔から腹膜炎などを発症することもあるので、その治療も重要です。

 

合併症の治療が完了する、もしくは合併症がない場合には、十二指腸潰瘍に対する治療が行われます。

十二指腸潰瘍に対する治療は、主にNSAIDsの使用を中止することと、ピロリ菌を除菌することです。

 

NSAIDsとして代表的な薬には、ロキソニンやボルタレンなどがあります。

NSAIDSの使用を中止する場合は、それに変わる薬剤が使用されることもあります。

薬剤に関しては主治医に相談し、指示に従うようにしましょう。

 

ピロリ菌の除去は、薬を使って行いますが一回で成功するとは限らず、数回繰り返し行わなければならないこともあります。

こちらも医師の指示に従って、根気強く行いましょう。

 

NSAIDsの使用中止やピロリ菌の除去を行ったにもかかわらず、十二指腸潰瘍が治癒しない場合は、維持療法として、H2RA(いわゆるH2ブロッカー)、胃粘膜保護薬、PPI(プロトンポンプ阻害薬)など、胃酸の分泌を抑える薬を使用することが推奨されています。

 

十二指腸潰瘍の治療期間

重症度によてっ違いがあり、一概にこのくらいの期間ということは言えません。

ですから、「個人差がある」としか言いようがありません。

ただし状態がわかっている主治医であれば、ある程度の予測が可能な場合もあります。

十二指腸潰瘍の治療期間に関しては、担当の医師に尋ねるようにしましょう。

 

下痢に血が混ざる 下血の有無もチェック

下血とは、肛門から血液が出てくることです。

血液と一緒に便が出ることもあり、下痢状になって出てくることもあります。

血液が出てくるというと、真っ赤な液体が出るのを想像されるかもしれません。

しかし十二指腸潰瘍によって下血になった場合、黒色の液体が出てきます。

これは胃酸によって血液が酸化され、変色しているためです。

 

胃潰瘍と比べて、十二指腸潰瘍は吐血よりも下血が起こりやすという特徴があります。

ですから、みぞおちの痛みに加えて黒色の液体が大量に出てきた時は、注意が必要です。

気になる症状がある時には、病院で検査を受けましょう。

 

まとめ

十二指腸潰瘍の症状や治療方法について解説してきました。

十二指腸という名前は聞いたことがあっても、実際にどこにあり、そしてそこで潰瘍が起こるとどのような症状が出るのかということはご存じない方も多かったのではないでしょうか。

みぞおちの痛みが続く方は、一度検査を受けてみても良いかもしれません。

また下血など出血を疑うような症状がある場合は、病院に救急受診する必要があるということも覚えておいて下さい。

十二指腸潰瘍の原因の一つにストレスがあります。

肉体的にも精神的にもストレスを溜めすぎない生活を心がけましょう。

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