サルコペニアの予防法!腸の栄養吸収を改善する

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サルコペニアという言葉を、ご存知でしょうか。

医療の世界では、徐々に浸透してきつつある言葉ですが、一般社会ではまだまだで、名前すら知らない方が多いと思います。

サルコペニアとは、加齢に伴って生じる骨格筋量の減少と筋力低下のことです。

骨格筋の減少や筋力低下は、すごく簡単に言うと栄養と運動の不足によって起こります。

当ブログでは「腸」を専門に扱っていますが、腸からの栄養吸収がスムーズにいかないと、このサルコペニアの進行に拍車がかかります。

ちなみにサルコペニアという言葉は、ギリシャ語で筋肉を意味する「sarx」喪失を意味する「penia」から作られた言葉で、1989年にIrwin Rosenbergによって提唱されました。

 

今回は、サルコペニアとは何かを詳しく解説し、その原因や予防法から腸との関わりについてまで解説していきます。

 
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サルコペニアとは

冒頭でサルコペニアとは、加齢に伴って生じる骨格筋の減少と筋力低下であるとお伝えしました。

少し考えてみると分かりますが、「それって普通のこと」ですよね。

年をとると筋肉や筋力が落ちていくものですから、当たり前のことです。

なんでそれが問題なの?と疑問に思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

サルコペニアの詳しい定義では

サルコペニアは身体的な障害や生活の質の低下、および死などの有害な転機のリスクを伴うものであり、進行性および全身性の骨格筋量および骨格筋力の低下を特徴とする症候群である。

とされています。

つまり筋肉や筋力が低下したことで、何らかの障害や生活の質が落ちた状態(死を含む)のことをサルコペニアと呼ぶわけです。

ですから、単に年齢とともに筋力が落ちたからといって即、サルコペニアというわけではありません。

 

サルコペニアになることによって、活動量の低下や転倒、骨折などが起こり、それらが原因となって生活の質が低下することが問題となるのです。

 

ちなみに筋肉量が多いからといって筋力が強いとは限りません。

ボディビルダーは筋肉量が多いですが、ボディビルダーのチャンピオンが重量挙げのチャンピオンになれるとは限りませんよね。

それと同じで、筋肉量があっても筋力として発揮できないこともあるのです。

ですから必要な栄養摂取をおこな田植えで、適切な運動をして筋力として発揮できるようにならなければ、日常生活の動作能力が上がりません。

 
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サルコペニア肥満とはどんな状態?

サルコペニアには関連する用語として、病気とともに筋肉の現象が起こる「カヘキシア」や、加齢による生理機能の低下を意味する「虚弱」「サルコペニア肥満」などがあります。

 

サルコペニア肥満とは、体脂肪は増加しているのに筋肉は減少している状態のことを言います。

 

一般的に、ヒトは加齢に伴って体重が減少する傾向にあります。

この加齢に伴う体重減少は、筋力の低下によるものが大きいのですが、同時に筋肉に脂肪が入り込む(浸潤する)ことによっても起こります。

筋肉に脂肪が入り込むと、全体的な脂肪量が増え体重は減少していきます。

それは、脂肪が筋肉よりも軽いためです。

このような現象が起きているときに注意しなければならないのは、脂肪があることによって一見すると体格が良く見えることです。

体格が良さそうだから筋力も強いと思ってはいけません。

筋力が弱いと容易に転倒しますし、体を動かした時の疲労感も強くなります。

高齢者では見た目の体格で筋力を判断することなく、きちんと筋力を計測しておかないと様々なリスクを見過ごすことになってしまいます。

 

サルコペニアの予防法

サルコペニアを予防するためには適切な栄養を摂ること運動を行うことです。

筋肉をつけるために必要なことを考えると、この2つが重要なことがわかると思います。

 

運動に関しては、レジスタンストレーニングが有効とされています。

レジスタンストレーニングとは、別名「抵抗運動」と言います。

重錘(おもり)ゴムバンドなどで抵抗を加えながら運動を行うものを指します。

また、プール内での運動では水による抵抗がかかり、そして浮力によって体が浮くため、膝関節など下肢の関節などへの負担を和らげながら抵抗運動が可能です。

膝の痛みはあるけど運動をしたいという方は、プール内での運動を行ってみると良いかもしれません。

 

続いて栄養に関してです。

高齢者が筋肉をつけようと思うとまずは、総蛋白質摂取量を増やすことが大切です。

つまり、蛋白質を多く摂るということです。

ただし腎臓病などの病気を持っている人は、蛋白質を取りすぎると病気が悪化する可能性がありますので、一概にたくさん摂ればよいというわけではありません。

また、蛋白質は分解されるとアミノ酸という物質になります。

ですから、アミノ酸を摂取することでも筋肉をつける効果が期待できます。

最近はアミノ酸を含んだサプリメントなどもありますので、こういったものを有効活用してもよいでしょう。

特に必須アミノ酸は体内で合成できないアミノ酸ですので、食材やサプリメントなどからの摂取が有効です。

 

メカニズムに関しては不明ですが、ビタミンDの摂取で、歩行速度や運動機能の改善が認められるという報告があり、サルコペニアを予防する可能性がありますので、合わせてビタミンDも摂取するとよいです。

 

栄養の話になると、上記のようにこれを摂るとよい、あれを飲むとよいという話に終始しがちですが、本当に一番大切なのは、腸の機能を正常にしておくことです。

どんなに高価なサプリメントや栄養豊富な食事を食べたとしても、腸の機能が悪いとそれを吸収することができません。

考えてみれば当然のことですが、多くの人に欠けている視点です。

続いて、栄養を正しく吸収するために必要な腸の整え方についてお伝えしていきます。

 

サルコペニアと栄養 腸の機能も重要!

ここまでのお話で、サルコペニアを予防するには、栄養摂取と運動が大切で、特に栄養摂取に関しては、腸の機能が正常であることが大切ということがお分かりいただけたと思います。

しかし、腸の状態を正常にすると言っても、自分の腸の状態が正常か異常かわからないという方も多いと思います。

 

腸の機能は簡単に判断することができます。

それは便とおならのチェックをすることです。

便のチェックでは、便秘や下痢がないかということはもちろんですが、その量や色、臭いなどをチェックします。

便量はバナナ1本少々くらいのものが一塊で出るか、色は茶色から黄土色か、臭いは異常にきつくなっていないかを確認します。

便のチェックの中でも特に、色の変化には注意すべきです。

赤色や黒色の便は、消化管での出血を疑います。

出血が疑われる場合は、救急で病院を受診すべきです。

おならに関しては、まずはきちんと1日に数回は出ているか、そして便と同様に異常に臭いがきつくなっていないかなどをチェックします。

 

 

便、あるいはおならを観察して上記をチェックすることはサルコペニアの予防だけでなく、全身の健康管理につながります。

なぜなら腸は栄養を吸収できる唯一の器官だからです。

腸が機能して初めてすべての臓器が働くことができます。

 

異常がある人は、まずは腸を整えていきましょう。

腸を整えるために重要なのは、自律神経の調整です。

ストレス社会と呼ばれる現代では、この自律神経が乱れている人が多いです。

そして、自律神経は腸の働きを司っています。

つまり、ストレスや不規則な生活などで自律神経が乱れると腸の働きも悪くなるということです。

自律神経を整えるためには、睡眠時間を確保することです。

必要な睡眠時間は人によって違いますが、一般的には1日7時間程度の睡眠が必要と言われています。

ですから、まずは7時間程の睡眠時間は確保するようにしましょう。

 

自律神経に加えて、腸を整えるためには食べ物にも注意する必要があります。

便秘や下痢の状態が続くようであれば、腸はうまく働けていないと考えた方が良いです。

便秘や下痢を改善するために有効な栄養は食物繊維です。

食物繊維を十分に摂取することで、スムーズな排便につながりやすいです。

食物繊維はそれ自体が腸を刺激して、排便を促すので便秘の改善につながりやすですし、腸内細菌の餌にもなるので、下痢で失われがちな腸内細菌の活動を取り戻し、下痢を改善する作用もあります。

 

また腸内細菌の働きを助けるためには、乳酸菌の摂取も大切です。

乳酸菌とヨーグルトを連想されるk他も多いかもしれませんが、ヨーグルトなどの乳製品から作られる乳酸菌は、動物性乳酸菌といって胃酸で死滅してしまいやすいです。

一方、納豆や味噌などに含まれている植物性乳酸菌は胃酸で死滅しにくく、腸まで届き腸内細菌の働きを助けることが知られています。

ですから、このような食品を摂取することで腸内環境を整えていきましょう。

 

つまりサルコペニアの原因とは

ここまでサルコペニアがどのようなもので、どういった方法で予防できるのか解説してきました。

ここで、サルコペニアの原因についてまとめておきましょう。

 

まず、サルコペニアを引き起こす一番の要因は「加齢」です。

加齢のみを原因とするサルコペニアもあれば、それ以外の原因によってサルコペニアになっていることもあります。

他には、「活動量の低下によるもの」「病気に伴うもの」「栄養不良に伴うもの」があります。

 

活動量の低下は、運動不足とも言えますが寝たきりであったり、もともと運動をしない生活スタイルであったといったことも含みます。

病気に伴うものは、臓器不全によって筋肉を作ることができなくなったり、炎症性疾患や癌などによって栄養をそちらに吸い取られるなどが考えられます。

栄養不良に伴うものは、腸を始めとする消化管の病気や不調があったり、食事が摂れない、あるいは摂れても蛋白質などの栄養素が不足しているなどが原因となります。

 

このようにサルコペニアは原因ごとに分けられますが、1人の人で複数の原因を抱えていることは多くあるので、その点は気をつけておく必要がああります。

年をとると、あらゆる能力が低下するということを頭に置いておきましょう。

 

サルコペニアの診断

サルコペニアを診断するためのアルゴリズム(表)は、欧州のワーキンググループであるEWGSOPによって報告されています。

以下のようになっています。

サルコペニア

まず、この表では65歳を超える高齢者が対象になっています。

その対象者に対して歩行速度の計測を行います。

一般的に歩行速度を計測する時には、14mの歩行路を用意します。

最初の2mは助走路で、終わりの2mは減速路です。

つまり実際に測るのは間の10mの歩行速度です。

この10mを12.5秒以下で歩けていれば、0.8m/s以下で歩けていることになります。

 

握力は全身の筋力を反映すると言われています。

男性で25kg女性で20kg以上あるかどうかが基準になります。

 

筋肉量の測定に関しては、正確に計測するには特殊な機械が必要です。ですから医療機関で計測する必要があります。

もし家庭で簡易的に計測するのであれば、筋肉量も計測できる体重計を使用すれば参考にはなるでしょう。

こちらの体重計では筋肉量も測定できますので、標準的な値になるかどうか参考程度に見てみると良いでしょう。

 

いづれにしても、サルコペニアかどうかを判断するためには医療機関で検査してもらう必要があります。

サルコペニアと診断された時には、適切な栄養摂取と運動でその状態を脱するようにしておくことが、自立した生活を送るための助けとなります。

 

まとめ

サルコペニアについて、用語の解説や原因、予防法、診断の仕方などについて解説してきました。

サルコペニアになって一番困るのは、筋力の低下によって活動量が少なくなり、歩行能力が落ちることです。

歩行能力が落ちると屋内での生活が多くなり、認知機能が低下したり、運動不足によって転倒のリスクが高まるなどの弊害があります。

そして、転倒による骨折や認知機能の低下が起こると、余計に動くことが少なくなるという悪循環に陥ってしまいがちです。

そうなる前に初期の段階でサルコペニアに対処していきましょう。

 

参考文献:サルコペニア:定義と診断に関する欧州関連学会のコンセンサスー高齢者のサルコペニアに関する欧州ワーキンググループの報告ーの監訳 厚生労働科学研究補助金(長寿科学総合研究事業)高齢者における加齢性筋肉減少減少(サルコペニア)に関する予防対策確立のための包括的研究研究班

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