小腸・大腸と肝臓の意外な関係 門脈でつながっている

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肝臓は人体最大の臓器の臓器で500以上の機能があるとされています。

その働きを再現するためには化学工場が3つ必要なほど多くの仕事をこなしています。

一方で小腸と大腸は、栄養の吸収と老廃物の排泄を担当する臓器で、近年その重要性が盛んに訴えられています。

実は、小腸・大腸と肝臓は重要な関わりを持っています。

大きく分けて2つの点で重要な関わりがあります。

 

1つは体の「入り口」としての門番の働きです。

腸が栄養を吸収しますが、肝臓は吸収されたものの中に体に悪い作用をする毒物の有無をチェックし、解毒します。

 

もう1つの関わりは、ヒトが2足歩行になったことで生まれた特殊な仕組みです。

2足歩行では、重力に逆らって血液を循環させなくてはなりません。

そのために人体最大の臓器である肝臓の「場所を調整」しているのです。

 

今回は知られざる小腸・大腸と肝臓の関係についてお伝えしていきます。

 
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小腸・大腸と肝臓 体の入り口で悪いものをやっつける

体の入り口というと「くち」と答えられる方も多いと思います。

確かに食べ物を食べるのも息を吸うのも、口から体に取り入れます。

 

しかし食べ物を口から食べても、体内に吸収したわけではありません。

実際に食べ物を吸収するのは「小腸と大腸」です。

まずは小腸と大腸の位置を確認しておきましょう。

こちらが小腸です。

小腸大腸肝臓 位置 図

小腸の長さは6~8m程あり、小腸の内面は絨毛というヒダが無数にあります。

そのヒダをひとつずつ伸ばして広げると、テニスコート1面分以上になるほどの表面積があります。

表面積を大きくすることで、少しでも多くの栄養素を吸収するための工夫です。

 

続いて大腸です。

大腸 肝臓 門脈 位置 図

大腸は小腸を取り囲むように位置しています。

長さは1.5~1.7m程度で、その人の身長と同程度の長さがあります。

小腸のようなヒダはありませんが、600~1000兆匹の腸内細菌がいます。

近年の研究でこの腸内細菌が健康に重要な働きをしていることが分かっています。

 

小腸・大腸の重要な働きの1つが栄養の吸収です。

体内に栄養を吸収するときに問題となるのが、食べ物についている菌やウイルスです。

菌やウイルスがそのまま体内に侵入すると、病気になってしまいます。

 

それを防ぐために腸に「腸管免疫」という機能が備わっています。

免役細胞全体の実に60%が腸に存在しており、体の入り口で病原菌をやっつけているのです。

 

しかし病原菌のチェックをするのが1か所だけでは心もとないです。

体の入り口の免役は厳重で、小腸、大腸で吸収されたものは、門脈(もんみゃく)という血管を通って、肝臓に運ばれます。

小腸、大腸、肝臓と門脈の位置はこちらです。

大腸肝臓 小腸 門脈 

門脈が見えやすいように小腸を外すとこうなります。(大腸、肝臓と門脈)

大腸肝臓癌 位置 門脈 構造 働き

小腸、大腸⇒門脈⇒肝臓という順番で血液は流れていきます。

 

肝臓では腸管免疫で対処しきれなかった病原菌をやっつけてくれます。

肝臓の働きはそれだけではありません。

全部で500以上の機能があり、体にとって欠かせないのが肝臓ですが、中でも重要なのが「解毒」作用です。

 

取り込んだ栄養素の中には体にとって有毒なものも含まれています。

肝臓はそれを解毒する作用もあるのです。

 

こうして小腸、大腸と肝臓の二重のチェック器官を作って、安全に栄養を吸収することができるのです。

肝臓の詳しい位置や働きについてはこちらの記事をご参照ください。

参照)肝臓の位置や機能を解説

 
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小腸、大腸と肝臓 肝臓の重さが血液を循環させる

人は進化の過程で2足歩行になりましたが、それ以前はその他の動物と同様に4足歩行でした。

 

お伝えしてきたように腸で吸収された栄養分は門脈を経て肝臓に至ります。

下の画像をご覧ください。

大腸肝臓 小腸 癌 位置関係

犬のように4足歩行であれば、腸と肝臓は同じ高さに位置するので、小腸、大腸から肝臓まで血液を運ぶのは難しくありません。

 

しかし人のように小腸、大腸と肝臓が上下の位置にあると、重力に逆らって血液を運ばなければなりません。

そのためには心臓のポンプ作用で生まれた圧力だけでは力が足りません。

そこで腸からの血液を循環させるために、重要な働きをしているのが肝臓です。

 

肝臓は人体最大の臓器で重さも1.5㎏ほどあります。

それだけ大きく重たい臓器が横隔膜にくっついています。

横隔膜とは呼吸に使われる筋肉です。

 

重たい肝臓が横隔膜にくっついていると呼吸のために横隔膜が動くのには邪魔になりますが、血液循環にとっては良い働きをもたらします。

 

呼吸をするときには横隔膜が上下に動くのですが、それに合わせて肝臓も上下に動きます。

この動きによって肝臓の下にある小腸と大腸は圧迫を受けたり、解放されたりを繰り返します。

これにより腸はポンプ作用で、より上にある肝臓など他の臓器に血液を循環させることができるのです。

小腸大腸肝臓 位置 図 門脈 役割

重たい臓器が身体の上の方にあると安定感が下がるので、バランスのことを考えたらはあまり良くないことです。

にもかかわらず、重たい肝臓が上の方に位置するのには血液を循環させるためという理由があるのです。

 

まとめ

小腸、大腸と肝臓の関係についてお伝えしてきました。

免役、血液循環という2つの役割で小腸、大腸と肝臓は深い関わりがあります。

大腸癌は肝臓に転移して肝臓癌になることがありますが、これは大腸と肝臓が門脈を通してつながっているために起こることです。

機能的にも解剖学的にも関わりが深い臓器ということがお分かりいただけたかと思います。

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