この症状ってまさか痔?とお悩みの方も多いと思います。
実は同じ霊長類でもサルは痔ができません。
痔は直立二足歩行の人類特有の病気なのです。
痔ができると、どこか恥ずかしいし、できることなら市販薬などで直したいと思われる方も多いでしょう。
痔自体を治すのはある程度の期間がかかるというのはご理解いただけると思います。
しかし「かゆみ」だけは今すぐ何とかしたいと思われるのではないでしょうか。
かゆいからと言って人前でかくわけにはいきませんからね。
そこで今回は痔のかゆみの原因について解説していきます。
特に妊娠中や産後の女性で痔のかゆみ悩まれている方が多いので、この点についてはより詳しく解説していきます。
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もくじ
痔のかゆみの原因 かゆみに伴う痛みがあるか?
痔のかゆみは、それに伴って痛みがあるかどうかで原因が異なります。
かゆみとともに痛みが無い場合は、痔核[じかく](いぼ痔)が下着でこすれるこや、血液などの分泌物によってかゆみが出ていると考えられます。
その他、傷が治るときにはかゆみが出るのを経験されたことがあると思いますが、痔でも同様です。
裂肛[れっこう](切れ痔)などの傷が治りかけの時は、かゆみが出てくることがあります。
一方で痔のかゆみとともに、痛みがある場合は、痔瘻[じろう](あな痔)の可能性があります。
あな痔とは、肛門とは別の位置に穴が開き、そこが直腸とバイパスし便などが漏れ出てくる痔の一種です。
ですから、痔瘻になっていると下着に便が付着することもあります。
痔瘻は手術が必要になることもありますので、専門医を受診する必要があります。
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痔のかゆみ 妊娠中、産後など女性に起こりやすいのは?
妊娠中や産後の女性は、へその緒を通じて赤ちゃんに栄養を与えたり、出産することにより、体力や免疫力が著しく低下することがあります。
免疫力が正常であれば、増殖を抑えこめていた菌も、抑えがきかず増殖を許してしまいます。
かゆみの原因となりやすい菌はカンジダ菌です。
免疫力が低下すると、膣内に生息しているカンジダ菌が増殖しかゆみを引き起こします。
かゆみにともなって性器が赤くはれたり、白いオリモノが出るなどの特徴があります。
その他には、尖圭コンジローマへの感染によってもかゆみが出ます。
こちらは妊娠中、産後だから出るかゆみではなく、性感染症の一種です。
性器や肛門の周りに、赤みがかったイボ状のものができ、かゆみや軽度の痛みを引き起こします。
痔のかゆみが夜になると出る
痔のかゆみが夜、寝ている時などに出る場合、ひとつの原因として汗が考えられます。
人は寝ている間にコップ1杯分の汗をかくと言われています。
寝ている間は布団をかぶり、意外とたくさんの汗をかいています。
その汗が、痔を刺激してかゆみになることがあります。
対策としては締め付けのきつい下着は避けて、汗が乾きやすいような素材のパジャマを使うことです。
痔のかゆみの治療 市販薬の口コミ、おすすめは?
痔のかゆみの治療についてお伝えしていきます。
むやみにかかない、洗いすぎも禁物
どうしてもかゆい時に、そっと優しくかくくらいは仕方ないかもしれませんが、ゴシゴシかくようなことをすると、あとあと余計にかゆみがひどくなります。
かきすぎないようにしましょう。
また、トイレでウォシュレットを使うときも、必要以上に長く洗わないようにしなければなりません。
洗いすぎると、皮膚の油も流されて乾燥し、余計にかゆくなります。
ウォシュレットはなるべく短く済ませましょう。
また痔ができると、清潔にしなくちゃいけないという想いから、せっけんなどできれいに洗おうとされる方もいます。
これはウォシュレット同様に、皮膚の油分が落ちてしまうので余計にかゆくなってしまいますので、避けて下さい。
市販薬のかゆみ止めを使う
痔核(いぼ痔)や裂肛(切れ痔)の場合、市販薬の使用もかゆみ止めに有効です。
塗るタイプの軟膏や坐薬があります。軟膏には直接塗るものや、中に注入するタイプのものなどがあります。
以下にご紹介します。
痔のかゆみにはボラギノール
痔の薬と言えば、CMの影響かボラギノールというイメージが強いですが、Amazonの痔の薬ランキングでも1位になっていますね。
残念ながらAmazon内には口コミは掲載されていませんでしたが、ランキングで1位になっているということはおすすめできるのではないでしょうか。
ボラギノールは軟膏、注入軟膏、坐薬がラインナップされているようです。
体表から触れられるところにある痔であれば、軟膏を使用すると良いでしょう。
奥の方にある痔には、注入軟膏や坐薬の使用が適当でしょう。
痔の薬と言うとドラッグストアなど、対面のお店では買い辛いような気もします。
そんな方はネットでポチッとするのはいいんではないでしょうか。
なお、市販薬の使用は用法容量を守って正しくお使いください。
痔のかゆみ 市販薬でダメなら病院へ
市販薬を使ってもかゆみが続いたり、炎症やかぶれがある場合は、病院へ行った方が良いでしょう。
病院では皮膚科や肛門科にかかるのが良いです。
病院で出る薬は市販薬よりも効果がた高いものもありますし、何より専門医に診てもらっておくと安心です。
とくに下着に膿や便が付着していて、痔瘻[じろう](あな痔)が疑われる場合は病院へ直行してください。
痔瘻は市販薬では治らず、専門医による治療が必要です。
対処療法でなく原因を治すことも必要
薬での治療は基本的に対処療法にすぎません。
そもそもの痔の原因を解消しなければ、また痔のかゆみが出る可能性があります。
痔の原因は、肛門周辺で血液がうっ血することです。
トイレで無理にいきんだり、血流が悪いと痔になりやすいです。
いきむのは必要最小限にしたり、お風呂で体を温めて血流を良くするなどの対策が有効です。
薬でかゆみを誤魔化すのではなく、痔が治るように日常生活から見直してみて下さい。
まとめ
痔のかゆみの原因についてお伝えしてきました。
痔のかゆみは心身ともにデリケートな問題です。
かゆくなってもかくのは必要最小限度にして、ひとまずは市販薬で様子を見る。それでもダメなら病院へ。
そして、薬で対処療法をしたら、痔を治すために生活習慣を見直す努力をしてみて下さい。