仙腸関節はストレッチできない?その働きや機能について解説!

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まずはじめに、仙腸関節をストレッチすることはできません。

ちまたでは、仙腸関節のストレッチをして腰痛予防をしましょう。といった表現をされることがあります。

しかし、ストレッチというのは筋肉を伸ばすことを言うので、関節をストレッチというのは、そもそも間違った言葉の使い方です。

では、仙腸関節がまったく動かないかというと、そうでもありません。

わずかに1〜2㎜程度の可動性は持っています。

 

そして、このわずかにしか動かない関節に異常が発生すると、それだけで腰痛の原因となることもあります。

その異常は、仙腸関節の周囲にある靭帯や筋肉などの組織が原因になります。

 

そこで今回は、仙腸関節がどのような関節で、なぜ痛みが出るのか、痛みがある時にはどのような対処法がなされるのかについて、解説していきます。

 
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仙腸関節はどこにある?

まずは、仙腸関節の位置を図で確認してみましょう。赤線を引いているところが、仙腸関節です。

仙腸関節ストレッチ 位置 図

 

上図でもわかるように、仙腸関節は左右にひとつずつあります。

仙腸関節は、骨盤の一部である寛骨【かんこつ】と、同じく骨盤の一部である仙骨【せんこつ】によって構成されます。

 

寛骨は、下図で黄色く着色しているところです。

尾骨 位置 図 寛骨

 

仙骨は、下図で黄色く着色しているところです。

仙腸関節ストレッチ 仙骨 図

 

寛骨については、こちらの記事で詳しく解説しています。

参照)寛骨の位置や機能について詳しく解説!

 

仙骨5つある仙椎【せんつい】がくっついてできた骨です。

仙椎は、思春期以降にくっつき始め、一般的に25歳〜30歳の間に完全にくっつきます。

上図の通り、逆三角形の形が特徴的です。

 

「関節」といえば、膝関節や股関節などを思い浮かべられる方が多いのではないでしょうか。

仙腸関節は、これらの関節と同様に、可動性があります。

比較的弱い力でも動きますが、仙腸関節のみを自ら意識して動かすことはできません。

 

では、どのような時に動くかというと、仙腸関節の上下に位置する背骨や、股関節の動きに連動する形で動きます。

また、女性の場合、出産時は胎児の産道を確保するために骨盤が大きく動きます。

ですから、出産の際には、仙腸関節も通常よりも大きく動きます。

 

 

そして仙腸関節は、上半身と下半身をつなぐ重要な骨です。

下図は、頭から背骨を経て、仙骨までつながる一連の骨です。

仙腸関節ストレッチ 全身の骨格

 

そしてこれが、仙腸関節を経て、寛骨から股関節、下肢へとつながっていきます。

つまり、仙腸関節を通じて、上半身の加重が下半身へと伝わっていきます。

 

ですから、仙腸関節は大きな動きは出ず、反対に多くの靭帯によって、固定性、安定性の高い構造となっています。

仙腸関節の周りの靭帯には、以下のものがあります。

  • 前仙腸靭帯
  • 短後仙腸靭帯
  • 長後仙腸靭帯
  • 骨間仙腸靭帯
  • 腸腰靭帯
  • 仙結節靭帯
  • 仙棘靭帯

このように、多くの靭帯によって、仙腸関節の固定性が高められています。

 
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仙腸関節はストレッチできない、でも周りの筋肉はストレッチできる

冒頭でもお伝えした通り、仙腸関節は名前の通り関節の一種であり、筋肉を伸ばすことを意味するストレッチはできません。

しかし、仙腸関節の周囲の筋肉をストレッチすることはできます。

周囲の筋肉をストレッチすることで、適切な筋肉の状態にしておくと、仙腸関節も動きやすくなります。

 

もし、周囲の筋肉が硬く、仙腸関節が動きにくいままでいると、他の部位に”ひずみ”がでてきます。

 

どういうことかというと、人の体は、本来動くべきところが動かなくなると、それ以外の場所を動かしてカバーしようとします。

ですが、その場所は本当は動かなくて良い場所ですから、そのまま使い続けると、いつか問題を引き起こすことになります。

その問題とは、具体的にいうと、腰痛や股関節痛などです。

仙腸関節の周囲にある組織が、徐々に傷んで腰や股関節に痛みが出てしまうということです。

そうならないように、仙腸関節の周りにある筋肉のストレッチ方法をご紹介しておきます。

 

まずは大臀筋のストレッチです。

仙腸関節ストレッチ 大臀筋

 

続いて、腸腰筋のストレッチです。

仙腸関節ストレッチ 腸腰筋 良い例

腸腰筋のストレッチでは、下図のようにならないように注意しましょう。

仙腸関節ストレッチ 腸腰筋 悪い例

へそをしっかり正面に向けてやるように、体を起こすことがポイントです。

 

 

この2つの筋肉は、仙腸関節付近にある大きな筋肉ですので、まずはこの2つのストレッチを習慣的にしっかり行えるようにしましょう。

ストレッチで大切なのは、習慣にすることです。

2、3回気がついた時にやると言うのでは、あまり効果はありません。

例えば、「お風呂あがりに毎日やる」というように習慣化しておかなければ、あまり効果はありません。

 

例として、「お風呂あがり」を出しましたが、実際にお風呂あがりはストレッチを効果的に行えます。

実は、筋肉は温もっている時ほど、伸びやすいのです。

ですから、お風呂に入って体を温めた後にストレッチを行うと、より効果的に行えます。

 

また、ストレッチを行うときには、伸ばす秒数にも注意が必要です。

数秒伸ばしただけでは、あまり効果はありません。

 

最低でも30秒ほど続けて、伸ばすようにしましょう。

これは「伸ばされ続けると緩む」という筋肉の生理的な作用を利用したものです。

 

余裕がある方は、以下のストレッチも行ってみてください。

 

腰からお尻、脚の外側のストレッチ

仙腸関節ストレッチ 臀筋から下肢筋

 

内転筋群のストレッチ

仙腸関節ストレッチ 内転筋群

 

筋肉をほぐすにはランブルローラーふがオススメですよ。

詳しくは、こちらの記事をご参照ください。

参照)筋肉を効率的にほぐす!ランブルローラーとは?

 

仙腸関節の動きとは?

仙腸関節は、動くといっても約1㎜〜2㎜のわずかなものです。

ですが、少しの力でも動かすことは可能です。

理学療法士などの専門家であれば、その動かし方を知っている人も多いでしょう。

 

この仙腸関節の動きは、年齢によって異なります。

一般的に、小児の仙腸関節の関節面は、平坦ですが、成人になると凹凸のある関節面となります。

高齢になると、仙腸関節の動きは徐々に失われていき、人によっては関節面の骨同士がくっつき、動かなくなるような人もいます。

 

一方で、妊娠中の女性は仙腸関節が緩みがちになります。

仙腸関節は本来の動きが出なくなっても、反対に動きすぎて不安定になっても腰痛などの痛みを生じやすいので、注意が必要です。

 

仙腸関節と腸

仙腸関節を構成する、仙骨や寛骨と腸は密接しています。

仙腸関節ストレッチ 腸

仙腸関節を形成する寛骨と仙骨は、それぞれ腸をはじめとした内臓を守る役割があります。

仙骨は後ろ側をカバーし、寛骨は外側をカバーにています。

さらに寛骨には、内臓を下から支える働きもあります。

人は立って活動している間、重力によって常に下方向への力が加わっています。

寛骨にはそれを下から支える働きもあるのです。

 

まとめ

「仙腸関節はストレッチできない?その働きや機能について解説!」と題して、お伝えしてきました。

仙腸関節自体はストレッチできない、しかしその周囲の筋肉をストレッチすることはできるということが、お分かりいただけたのではないでしょうか。

仙腸関節は、上半身と下半身をつなぐちょうど間にある、重要な関節です。

仙腸関節の動きを調べるには、専門家にみてもらわなければなりませんが、予備知識として今回の話を知っておくと、専門家の話を理解するときにも役立ちますよ。

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