粘血便の原因となる病気とは,ストレスからくる潰瘍性大腸炎も原因に

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粘血便【ねんけつべん】は、ゼリー状のどろっとした液体に血液が混ざった状態のものが便と一緒に出ることを指します。

ドロっとした液体は腸の粘液なのですが、これは潰瘍性大腸炎【かいようせいだいちょうえん】や、細菌などによる大腸炎になると多く分泌されるようになります。

これに血液が混ざり排泄されることによって、粘血便となります。

当然のことですが、粘血便が出るということは腸内のどこかで出血があるということです。

 

腸からの出血は放っておくと命にかかわることもある重大な病気です。

なぜなら、腸は体の中で栄養を吸収できる唯一の器官だからです。

腸からの栄養吸収なくしては、どの臓器も活動することはできません。

「なまこ」など消化管のみで生存している生物もいるくらいです。

それほど、腸を始めとする消化管は生命の根幹をなすものと言えるのです。

 

ところで、このような粘血便を発生させる潰瘍性大腸炎や、その他の大腸炎については詳しくご存知ない方も多いと思います。

そこで今回は、粘血便を発生させる病気について解説していきたいと思います。

 
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血便は大腸の病気で起こりやすい

腸には大腸小腸があります。

大腸と小腸の位置関係を図で確認してみましょう。

粘血便 病気 小腸 大腸

 

このうち粘血便が発生するのは、大腸からの出血です。

大腸にはそれぞれ部位ごとに名前がついています。

消化管 構造 機能 大腸部位名 

 

上行結腸よりも口側にある小腸で発生した出血はタール便となることが多いです。

タール便とは、便が黒くタール状になったもののことを言います。

これは、血液が胃酸と混ぜ合わさることで起こる変化です。

粘血便の場合、排泄されるものは赤みがかったものを指します。

つまり、血便は大腸内の出血それも、下行結腸から肛門にかけての部位での出血で発生しやすいのです。

 
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粘血便の原因となる潰瘍性大腸炎とは

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜がただれたり潰瘍を引き起こす病気で、おもに大腸粘膜で病気が発生します。

粘膜の異常は直腸から始まり、それが途切れることなく連続して広がっていくという特徴はあるのですが、潰瘍性大腸炎の原因ははっきりとわかっていません。

また、10代後半から30代前半の若い世代に多いという特徴もあります。

この年代の若者は仕事につき始める年代でもあり、仕事上のストレスなどが原因のひとつとして考えられています。

その他に原因として考えられているものとして、遺伝的な要因や脂肪分の多い欧米型の食事、細菌やウイルスへの感染があげられています。

 

潰瘍性大腸炎はただれや潰瘍の広がりかたによって4つに分類することができますので、ご紹介しておきます。

直腸炎型

粘血便 潰瘍性大腸炎 直腸炎型

 

左側大腸炎型

粘血便 潰瘍性大腸炎 左側大腸炎型

 

全大腸炎型

粘血便 潰瘍性大腸炎 全大腸炎型

 

以上が典型的な病変の広がりかたです。

このように潰瘍性大腸炎では、直腸から連続性にただれや潰瘍が形成されます。

しかし、潰瘍性大腸炎には非典型的な例もあり「右側あるいは区域性大腸炎型」という型が存在します。

「右側あるいは区域性大腸炎型」では、上行結腸や直腸から離れた場所に部分的に病変が出現します。

右側あるいは区域性大腸炎型

粘血便 潰瘍性大腸炎 右側腸炎型

 

上記のような広がりかたを見せる潰瘍性大腸炎ですが、その症状は多彩です。

繰り返す粘血便は主な症状のひとつです。

その他にも、

  • 軟便
  • 下痢
  • 腹痛
  • 発熱
  • 体重減少

などの主症状があります。

また合併症として、

  • 虹彩毛様体炎
  • アフタ性口内炎
  • 強直性脊椎炎
  • 仙腸関節炎
  • 原発性硬化性胆管炎
  • 中毒性巨大結腸症
  • 腸穿孔
  • サイトメガロウイルス腸炎
  • 長期化すると癌化
  • 結節性紅斑
  • 壊疽性膿皮症

などがあります。

こちらは少々聞きなれない病名も多いと思いますが、潰瘍性大腸炎ではそれだけ多彩な症状が出現するということです。

血液検査を行うと、

  • 貧血
  • CRPの上昇
  • 赤沈の上昇

が認められます。

そしてこれらの症状が良くなったり、悪くなったりを繰り返すという特徴があります。

ですから、少し調子が良くなったからといって気を縫うと病状が悪化することもあり、根気強く治療していくことが必要となります。

治療法としては、薬での治療から開始される多いですが、薬が効かない場合や重大な合併症を伴う場合では、手術によって大腸を取り除くこともあります。

 

粘血便の原因となるその他の病気

粘血便を発生させる病気は潰瘍性大腸炎だけではありせん。

以下にご紹介する細菌やウイルスが原因とする腸炎などによっても発生します。

 

アメーバ性大腸炎

アメーバ性大腸炎は、主に飲食物から原虫(寄生虫)に感染することによって発生します。

粘血便をはじめ、下痢、しぶり腹、腹痛などの症状が起こります。

薬物での治療が主体になるようです。

 

カンピロバクター腸炎

カンピロバクターは細菌です。

菌を含んだ飲食物を摂取することで感染します。

自然治癒することも多いですが、症状がひどい場合には薬物治療が行われることもあるようです。

 

細菌性赤痢

赤痢菌【せきりきん】という菌によって引き起こされる病気です。

赤痢菌のついた飲食物から感染することが多いです。

抗菌薬による治療が行われることが多いようです。

 

まとめ

粘血便の原因となる病気について、潰瘍性大腸炎を中心にお伝えしてきました。

粘血便とはどのようなものであるのか、お分かりいただけたと思います。

便はその人の健康状態を映し出す鏡のような存在です。

「便」は体からの「お便り」という、うまい言葉もあるくらいです。

排泄したときには、必ず便をチェックし健康状態を確認するクセをつけましょう。

そして異常があれば自己判断はせず、医療機関を受診するようにしてください。

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