慢性便秘に生活習慣の改善は効果があるのか解説!

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便秘で悩まれている方はなんとかしたいと日々考えています。

生活習慣を整えようと、水分を多く取ったり、運動を始めてみたりと努力されている方も多いでしょう。

ですが、続けてしばらく経って効果が出なかったら、「こんなことやっても意味ないんじゃないの?」

と疑いの気持ちを持ってしまう人もいます。

こうなると、その習慣はもう続きませんよね。

そこで今回は、慢性便秘と生活習慣は医学的にどのような関係があるのか解説していきたいと思います。

医学的に効果が保証されていると思えば、少し結果が出なくても頑張って続けられるかもしれません。

また、効果がないと初めから分かっていたら無駄な努力もしなくてすみます。

 

生活習慣と言ってもさまざまですが、今回は食事、運動、お腹のマッサージに的を絞って解説します。

食事、運動、お腹のマッサージは医学的に効果があると認められているのか、いくつかの研究を取り上げながらお伝えします。

 
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慢性便秘と食習慣

便秘への対策に食習慣を整えるというとどんなことを想像されるでしょうか。

食物繊維の摂取、ヨーグルトなどの乳酸菌食品の摂取が思い浮かぶことが多いと思います。

しかし、食物繊維に関してはたくさん摂取したからといって慢性便秘が改善すると言うわけではないようです。

むしろ、

過剰な食物繊維の摂取は便秘を増悪する

Muller-Lissner SA, Kamm MA, Scarpingnato C, et al. Myths and misconceptions about chronic constipation. Am J Gastroenterol 2005;100:232-242  より

という意見もあるくらいです。

これに対して、

食物繊維の摂取が慢性便秘に有効に働くのは、摂取量が不足している場合のみである。

Leung L, Riutta T, Kotecha J, et al. Chronic constipation: an evidence-based review. J Am Board Fam Med 2011;24: 436-451

という意見があります。

日本人の食事摂取基準によると、1日に必要とされる食物繊維の量は、成人男性で20g、成人女性で18gとされています。

普段から野菜の摂取やゴボウなど繊維質のある食べ物が不足していると感じる方は、多めに摂るようすると良いでしょう。

 

また、ヨーグルトなどの乳酸菌を含む食品が便秘に有効とする文献もある。

乳酸菌といえばヨーグルトのイメージを持つ人は多いと思いますが、乳酸菌を含むのはヨーグルトだけではありません。

日本食には乳酸菌食品が多くあります。

味噌や醤油、納豆、ぬか漬けなどが、乳酸菌を含んでいます。

ヨーグルトが苦手な方は、こういったものから乳酸菌を摂取するのも一つの手です。

 
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慢性便秘と運動

慢性便秘に運動が効果的としている研究はありますが研究のレベルはあまり高くなく、必ずしも効果的とは言い切れない現状があります。

ですが、運動の効果を支持する研究として、

  1. 健康な若い男性の大腸通過時間が休息時と比較して、軽い運動をした方が短縮する(有意差はない)(Coenne C, Wegener M, Wedmann B, et al. Does physical exercise influence bowel transit time in healthy young men? Am J Gastroenterol 1992;87:292-295)

  2. 大腸内視鏡の前処置として内容物を排泄することや、小腸カプセル型内視鏡の大腸への到達率や、大腸カプセル型内視鏡の肛門排出率の向上に患者の歩行が有効であること

  3. 大腸癌の予防に運動が有効とされているが、その理由は運動をすることによって便通が良くなることがあげられる(Booth FW, Roberts CK, Laye MJ. Lack of exercise is a major cause of chronic diseases. Comer Physiol 2012;2:1143-1211)

  4. パーキンソン病の患者は便秘になっている人が多いが、運動不足がその原因の一つとして考えられていること(van der Kolk NM, King LA. Effects of exercise on mobility in people with Parkinson’s disease. Mov Discord 2013;28:1587-1596)

  5. 宿便性潰瘍の人には長い期間寝たきりになっている人が多いこと(清水誠治.急性出血性直腸潰瘍と宿便性潰瘍.日本大腸肛門病会誌2001;54:955-959)

このような文献があります。

これらのことは間接的ではあるものの、運動をすることでお通じが出やすくなると考えられるのではないでしょうか。

どのくらいの量の運動をすると良いかについては、新たな研究が待たれるところです。

しかし、私たち理学療法士が運動を指導するときには、基本的に運動後や次の日に疲れが残らない程度の運動が推奨されることが多いです。

そのため、初日の運動は疲れを感じない程度の量にしておき、翌日の疲労度をみます。

翌日に疲労感がなければ順次、運動量を増やしていき同時にお通じの状態も確認するというやり方で、体に負担なく運動を行うことができると考えます。

まずは軽い負荷の運動から試してみましょう。

 

慢性便秘とマッサージ

お腹のマッサージについての研究もあります。

1日15分、週5回の腹壁マッサージが慢性便秘の症状改善に有効であった。(Lamas K, Lindholm L, Stenlund H, et al. Effects of abdominal massage in management of constipation arondomized controlled trial. Int J Nurs Stud 2009;46:759-767 )

このような研究があります。

腸は肋骨の下から骨盤にかけてあります。

腸のお腹がわには腹筋があるだけで、肋骨のような骨はありません。

したがって、お腹をマッサージすると腸に圧刺激が加わると考えられます。

この刺激が腸の活動を促し、便通に良い影響を及ぼすと考えられます。

腹壁マッサージについては、こちらの記事で「腸もみ」としてお伝えしています。

よろしければ参考にしてみてください。

参照)腸もみのやり方について

 

まとめ

慢性便秘と生活習慣の関連について、食事、運動、マッサージを中心に研究論文を引用しながらお伝えしてきました。

今回の内容は、「慢性便秘症診療ガイドライン2017」に掲載の内容を一部抜粋したものです。

慢性便秘の疫学、生理、診断、治療と研究論文を引用しながら、そのガイドラインが網羅されています。

便秘について詳しく学んでみたいと思われる方は、ぜひ熟読してみてください。

そこまで、興味のない方は今回お伝えした内容をしっかりよく読んで、便秘解消に向けて頑張りましょう。

慢性便秘の研究はまだ途上にあり、便秘と生活習慣についてもレベルの高い研究は不足しているのが現状です。

しかし、生活習慣を見直すことは慢性便秘に良い影響を与えるという意見を支持する研究は多数あります。

ですから、毎日の生活から見直すことが便秘解消には必須と言っても過言ではないでしょう。

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